スターフライヤー、国際線拡充に意欲、14年には羽田線も
スターフライヤー(7G)は5月10日、初の国際線である北九州/釜山線の就航に向けて、福岡でインフィニ・トラベル・インフォメーションと共同で旅行会社向けセミナーを開催し、同路線の販売を訴えるとともに、今後の国際線路線網の拡充に意欲を示した。
7G取締役執行役員営業本部長の高橋信氏は冒頭、インフィニと独占的流通契約を締結したことについて、GDSと契約しない選択肢もあったとしつつ、「旅行会社の皆さんと旅行を作っていく」という決意から契約を決めたと説明。その上で、「我々は国際線に関しては未熟で理解が足りない」とし、協力を呼びかけた。
7Gは7月12日に北九州/釜山線に就航。国内線と同様、エアバスA320型機を使用し、1日2便を運航する。高橋氏によると、北部九州地区と釜山間は年間で100万人の往来があるが、現在は基本的に船で移動しており、この取り込みをねらう。特に、1日2便の強みを生かして日帰り旅行を打ち出していきたい考えで、日帰り専用のPEX運賃も設定した。
PEX運賃は、日帰りは往復7600円から(就航記念6600円)、1週間は1万8800円から(就航記念7600円から)など価格競争力を意識。このほか有効期限が1ヶ月と1年の往復運賃、1年の片道運賃、IT運賃も設定している。燃油サーチャージは5月の発券分は片道1060円、6月と7月の発券分は片道1180円とした。
今後の国際線路線網の強化について具体的な計画はないものの、「上海、広州、北京はじめアジアに向けて北九州、福岡から展開したい」(7G営業部課長の小松原信一氏)という。また、高橋氏によると5月11日に発表予定の中期経営計画では、2014年までに羽田発着の国内線にも就航をめざすことを盛り込んだといい、具体的なプランを「年内に決めたい」考えだ。
なお、7Gは無料ドリンクなど機内サービスやプロダクトを充実しつつ価格競争力のある運賃を提供することを戦略として掲げているが、釜山線は実質的な飛行時間が30分程度であるといった点から、無料ドリンクの配布を搭乗前または搭乗中におこない、機内エンターテイメントの内容も飛行時間に見合ったものに変更するなど対応を準備中という。