パース直行便復活に自信、積極展開へ-西オーストラリア観光大臣

  • 2012年5月7日

西オーストラリア州政府副首相/観光・厚生大臣のキム・へイムズ氏(左から2人目)らミッション団の面々 このほど来日した西オーストラリア州政府副首相/観光・厚生大臣のキム・へイムズ氏は、業界誌インタビューの場で、パース線直行便について「ごく近いうちに実現できるのではないかと考えている」と自信を示し、実現に向けて日本人旅行者増加のための予算増など取り組みを積極的に進めていくと語った。

 今回の来日ではカンタス航空(QF)のほか、日系航空会社や他のアジア系航空会社も訪問し、協働の方策について協議。日系航空会社とは直行便の就航の可能性、アジア系航空会社とは経由便での協力の可能性について話し合ったという。

 このうち、日系航空会社との協議では、ヘイムズ氏側から、西オーストラリア州内の在留邦人が毎月のように増加しており、現在は7500人を数えてクアラルンプールや中国・大連などを上回り、デュッセルドルフと並ぶ規模となっていること、パース日本商工会議所の会員社数が51社とシドニーに次ぐ規模で、さらにそのほとんどが一部上場企業であること、西オーストラリアから北米や北アジアへの業務渡航など移動需要のチャンスも見込めることなどをアピール。その結果、話し合いは「とても希望の持てるもの」になったという。

 直行便復活の後押しとなる日本発の旅行需要の回復に向けては、需要喚起に向けて予算を増やし、ワイルドフラワーのプロモーションを継続するとともに、ソーシャルメディアを活用して若い世代をターゲットした活動も展開したい考えだ。

 西オーストラリア州への日本人訪問者数は震災やパース線運休の影響で減少傾向だが、ヘイムズ氏は「まずは減少を止めること、そして良い方向に動かすこと」を目標とし、「可能な限り素早く成長できるように投資もする」と強調。その上で、「(日本と西オーストラリア州の)長期的な友好関係、日本人が旅行好きなこと、我々がユニークな旅行体験を提供できること」をポテンシャルとし、「明確な目標は設定していないが、今後数年間で市場規模を倍に拡大したいという思いはある」と意欲を示した。

 なお、ヘイムズ氏は来日に合わせて兵庫県と鹿児島市を訪問。兵庫県は西オーストラリア州と、鹿児島市はパースと姉妹都市関係にあることから、学校交流やホームステイなどにより交流を活発化していく考えだ。