現地レポート:オーストラリア、ケアンズの自然をいかしたMICE素材
自然系アクティビティそろうケアンズ
中小グループ向けインセンティブプロダクト~ドリームタイム2011
バラエティ豊富なケアンズ
邸宅風施設からエスプラネードの屋外パーティまで
一方、ケアンズではコロニアルスタイルの内装が印象的な「ウィットフィールド・ハウス」でディナーを体験した。1876年に中国人移住者が切り開いた土地に建てられた邸宅で、現在のハウスは1925年に再建されたもの。2005年には現在のオーナーの手により豪華にリノベーションされ、スイートルーム5部屋を備える宿泊施設だけでなく、ウェディングをはじめとするイベントが可能なファンクション施設として人気を集めている。場所はケアンズの中心から5分ほどと便利で、隣にはフレッカー・ボタニカルガーデンも広がる。キャパシティはテラスが着席80名、カクテルで120名、庭園が着席150名、カクテル200名と中小規模のインセンティブには申し分ない。数々の受賞歴のある料理はレベルが高く、研修旅行参加者からは「すすめる価値のある場所」という声も聞かれた。
ケアンズの中心にある「プルマン・リーフ・ホテル」はリゾート地らしいホテル。ケアンズで唯一のカジノも併設する。インセンティブ向けに、隣にある動物園「ワイルドライフ・ドーム」からコアラ、ヘビ、ワニの子どもなどオーストラリアらしい動物を呼ぶことができる。もちろん、ケアンズ市内の他のホテルへの出張も可能だ。
研修旅行のフェアウェルイベントは、海辺に広がるエスプラネードにマーキーを張って開催された。ケアンズらしくリゾート感たっぷりの会場設定だ。陽が沈むと地元のエンターテイナーが登場。ギターを片手に参加者からのリクエストに応じて熱唱し、最後は参加者も加わっての大合唱。ケアンズの開放的な夜空の下、会場の一体感がさらに深まる。サプライズ的な演出は、インセンティブのイベントにはやはり欠かせない。
こうした質が高くオーストラリアを体感できる施設や演出が多いことから、参加者は「やはりオーストラリアでのインセンティブの潜在性は高い」と口を揃える。ある参加者は「オーストラリアならプラス5万円で大満足のプランを作れます、とオーガナイザーに自信をもって提案できるかどうかかがカギ」と話す。例えばヨーロッパで予算25万円ならスタンダードだが、オーストラリアならより豪華なプランが組める、といった差別化をうまく伝えることで、インセンティブ・デスティネーションとしての訴求力はさらに高まるのかもしれない。