ノースウェスト・テリトリーズ、「オーロラ州」プロモ強化-リピーター育成

  • 2011年11月28日

 カナダのノースウェスト・テリトリーズ(NWT)観光局は25日、旅行業界およびメディア向けにトラベル&プロダクトセミナーを開催した。同観光局では「カナダ・オーロラ州」として日本でのプロモーションを強化。26日には一般消費者向けにもナショナルジオグラフィックと共同でオーロラデイを開催した。

 セミナーの冒頭では、同観光局マーケティング・ディレクターのロン・オストロム氏が「日本はカナダ国内を除いて第1位の市場。今後も日本の旅行業界のサポートをお願いしたい」と述べ、旅行会社との関係強化に意気込みを示した。

 同観光局によると、2010年4月から2011年3月の1年間でNWTを訪れた観光客は全体で約6万5000人。日本人のマーケットシェアは13%で、カナダを除く国際市場では第1位だ。過去最高は2000年の年間1万3000人で、ここ数年は毎年6500人前後で推移しているという。

 日本人観光客の主な目的はオーロラ観賞で、オーロラシーズンとなる8月中旬から10月初旬、11月後半から翌年4月までに集中する。男女比率は女性64%、男性36%で、主な年齢層は20から34歳。また、NWTを訪れるほとんどが初めてNWTを訪れる旅行者だ。アンケートによると、初めて訪れた旅行者の22%が「また来たい」と答え、2回目以上の旅行者ではその割合が60%を超える結果になったという。同観光局日本地区リプレゼンタティブの府川尚弘氏は「リピーターを育成できる環境は整っている」点を強調した。

 また、府川氏は日本におけるマーケテイングの方向性についても説明。既存市場の活性化、新しい市場の開拓、リピーターの育成を主眼に、メディアでの露出を増やしながら「オーロラを見たい」から「NWTに行きたい」への拡大をはかる考え。同時に、冬だけでなく夏のNWTの魅力も積極的にアピールしていく方針だ。

 セミナーでは、NWT観光の拠点となるイエローナイフを紹介。オーロラベルトの真下に位置し、海から離れているため霧や雲が発生しにくく、平地であるため空全体に広がるオーロラを鑑賞することができるという。今シーズンは太陽の活動周期からオーロラの当たり年だという。アクセスもよく、エア・カナダ(AC)で、冬期はバンクーバーとカルガリー経由で同日到着が可能だ。夏期はカルガリー経由でイエローナイフまで飛ぶことができる。ACによると、夏期スケジュールで2012年4月27日から成田/カルガリー線を週5便に増便する予定だという。