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アクセスランキング、1位は20代社長-若者需要の研究会も

  • 2011年11月25日

[総評] 今週のアクセスランキングは、20代インタビューが1位になりました。業界で頑張っている若手に焦点を当てるために始めたこの企画は、最近は掲載する度に上位に入っており、好評をいただいています。

 今回は、ご登場いただいたのが28歳の代表取締役ということで、特に注目度も高かったのではないでしょうか。秋田県の能代工業高校のバスケットボール部で全国制覇を2回達成して大学に進学し、卒業時には社会人チームからの誘いを断って就職人気の高い大手旅行会社に自力で入社、しかし1年数ヶ月で父親の病気が発覚して23歳の若さで中小企業の社長に就任、挫折を味わいながら成長…。

 まるで、ドラマやマンガの主人公のようですが、実際にお会いした髙野さんは本当に好青年で、物凄い20代もいるものだと驚いてしまいました。詳細は記事を読んでいただきたいと思いますが、やる気や根性だけでなく、知性や人柄、さらにおそらく運の良さも駆使して一所懸命取り組まれる姿勢は、年齢や立場に関係なく人として見習いたくなるような方です。インタビュー記事でも、その雰囲気をお伝えできるようにしたので、是非ご覧いただければと思います。

 個人的に、髙野さんのお話しの中で印象的だったのは、「若さはハンディではない」というくだりです。「業界を改革するような新しい仕組みを作るには、子どもの頃からインターネットなど新しいツールに親しんできた若い世代の方が有利」とのお考えで、ご自身もモバイル、特にスマートフォン向けアプリの開発を手がけるなど独自のアプローチをされています。

 これまで、中小規模の旅行会社の取り組みについて取材する際、どうしても先入観として規模による制約を前提にしてしまっていたのですが、確かに「新しい旅行業の形」を実現した会社はまだほとんどなく、誰にでもチャンスはあるのだということを気付かされました。

 先入観という意味では、3位に観光庁が主催する「若者旅行振興研究会」についての記事でも気になる記述がありました。旅行の仕方など、「いくらなんでもそれは知っているだろう」という前提を疑ってはどうかという指摘です。

 新しい旅行業にせよ若者層の需要喚起にせよ、正解が用意されているわけではありませんし、有効な施策も一つではないでしょう。そうであるとすれば、老若男女、旅行業に関わるすべての人間ができる限り先入観を排し、それぞれの立場で考えてアイディアを出して試していくことが最も重要になるのではないでしょうか。

 そして、その際にトラベルビジョンとしては、皆様のアイディアを共有する場でありたいと考えています。現在も様々なお立場の方にインタビューなどでご登場いただき、お考えをご披露いただいているのもこのためです。皆様に他の方のアイディアを知っていただき、ご自身なりの考えに生かしていただければ幸いです。

 なお、個人的には、できればゆくゆくはご登場いただいた方のお考えに対する意見や反論も結びつけて閲覧できるようにしたいという願望も持っているところです。旅行業界全体が、あるいは消費者も含めて参加可能な「研究会」を実現できれば、きっと旅行業界の発展に寄与できると信じ、色々とアイディアを練っています。こうした方がいい!こういう機能が欲しい!といったご要望があれば、是非編集部までお寄せ下さい。(editor@travelvision.co.jp)(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2011年11月第4週:11月18日0時~11月25日18時)
第1位
20代インタビュー:グランドツアー代表取締役 高野博幸さん(28歳)(11/11/24)

第2位
ユナイテッド航空、合併効果で新路線も-LCCには「勝てる」(11/11/23)
コンチネンタル航空もプレエコ導入、B767-400に搭載(11/11/20)

第3位
若者層の需要喚起、「具体性」と「基本の見直し」の視点も-観光庁研究会(11/11/22)

第4位
デルタ航空、アメックスと提携、新カード発行へ(11/11/21)

第5位
ジェットスター、機内でiPadサービス開始、日本は12月から(11/11/23)

第6位
ルックJTB、SIT商品をシリーズ化、「eコレクション」(11/11/21)

第7位
ハワイアン航空、5機のA330発注、オプション3機も(11/11/20)

第8位
中国南方航空、成田/ハルビン線開設へ、ツアー造成にも期待(11/11/23)

第9位
コスパ最高の都市はバンコク、トリップアドバイザー調査(11/11/23)

第10位
情報収集「ネット」が6割、ガイドブックも根強い人気(11/11/21)