外航クルーズ、博多や長崎など拠点港に、日本海側から選定

  • 2011年11月14日

 国土交通省はこのほど「日本海側拠点港」を決定し、外航クルーズの定点クルーズ分野で「博多港」と「長崎港」、寄港地分野で「小樽港・伏木富山港・舞鶴港」と「金沢港」、「境港」を選定した。日本海側拠点港は、中国や韓国、ロシアなど日本海周辺の対岸諸国の経済発展を日本の成長に取り込みつつ、日本海側の港湾全体の国際競争力を強化し、さらに日本海側地域の経済発展への貢献を目的として形成をはかるもの。

 外航クルーズの対象港の選定にあたっては、中国発着の定点クルーズが九州などに寄港して大きな経済効果をもたらしているものの、全体として日本のクルーズターミナルはCIQの体制や港湾の設備などソフトとハードの両面で不備があることを課題と設定。また、日本発着の定点クルーズがほとんどないため、日本人の外航クルーズ船利用者数が伸び悩んでいる点も課題としていた。

 また、拠点港の応募条件は、定点クルーズ部門が「2015年に、外航クルーズか1泊以上の国内クルーズ(1泊以上)をおこなう船の年間寄港回数25回以上」と、「2025年に、年間寄港回数50回以上」の安定的な寄港をめざすこと。また、クルーズの寄港地としての強化をめざす部門では、「2025年に、年間寄港回数12回以上」をめざすこととしていた。

 今後は、対岸諸国との相互交流やクルーズ需要の拡大に対応するため、CIQの充実などソフト、ハードの両面で機能拡充をはかることとなる。なお、各港が応募時に提出していた計画書が国土交通省のウェブサイトで閲覧可能だ(下記リンク)。


▽国土交通省、「日本海側拠点港」における各応募者からの計画書の概要について
http://www.mlit.go.jp/report/press/port04_hh_000035.html