楽天トラベル、第3四半期の営業利益は10.5%増-DP好調で
楽天トラベルの2011年12月第3四半期累計期間(2011年1月1日~9月30日)の連結決算で、売上高は前年比11.5%増の187億3000万円、営業利益は10.5%増の78億800万円で、予約流通総額も15.2%増の3175億円と好調に推移した。楽天トラベル代表取締役社長の岡武公士氏によると「予約流通総額ベースで見ると、震災により3月以降3、4%程度の減少があった」ものの、ダイナミックパッケージの商品拡充や、クーポンなどをフックにしたマーケティング展開などの需要喚起策が奏功し、2ケタ増と高成長を保った。
四半期ベース(7月~9月)では、売上高は15.8%増の78億4200万円、営業利益は14.8%増の37億1500万円。予約流通総額も16.9%増の1204億円で、楽天トラベルによると震災前の成長率に回復した。岡武氏によると、消費者の動きとして、「リアルからネットへ、コストパフォーマンス面からシフトしている」という。また、9月の連続休暇が好調で、同期間の国内旅行は24.1%増となった。11月の紅葉シーズンの予約や年末年始についても好調。
ダイナミックパッケージも国内のビジネス需要を中心に伸び調子だ。岡武氏によると、海外ダイナミックパッケージは円高効果もあり、韓国、ハワイ、グアムや中国が好調。また、中国については、個人のビジネス需要や、中国に詳しい旅行者のレジャー需要が堅調に推移している。
なお、楽天では現在、中国国内の旅行需要喚起に注力しており、インターネットでの予約に加え、コールセンターを活用しながら販売促進に努めている。岡武氏は「パイは小さいが、中国人市場は前年比400%くらいの伸びを示している」とした。将来的には中国企業とパートナーシップを組み、足回りなどを含めた商品として販売することも検討しているという。
このほか、楽天グループとして国際展開している国や地域への旅行の取り扱いも検討しており、年末までには新たなデスティネーションの取扱い開始を発表する予定とした。