横浜、箱根と連携商品「神奈川ゴールデンルート」造成、CITEでも発表
横浜観光コンベンション・ビューロー(YCVB)のアジアインバウンド部会は、箱根プロモーションフォーラムとの連携商品「神奈川ゴールデンルート」を設定した。東京/大阪を結ぶゴールデンルートの間にあって、横浜は立ち寄り観光が多いことから、近隣地域との連携により、滞在型観光を誘致するのが目的。また、アジアインバウンド部会の幹事である新横浜ラーメン博物館営業戦略事業部セールスマネージャーの一重治氏によると、「国土交通省関東運輸局が来年度のビジットジャパン連携事業で『関東ゴールデンルート』のプロモーションをイメージしている。その先鞭をつける役割も視野に入れている」とも説明する。
商品は横浜の海と都会、箱根の山と自然といった、両都市ならではの観光素材を合わせ、FITの客層にあわせた4商品を企画。「女性小グループ」「カップル」「ファミリー」「シニア夫婦」とし、多様なシチュエーションへの対応と、カスタマイズしやすく何度もリピートできる観光地であることをアピールする。日程はいずれも4泊5日で、横浜と箱根での宿泊のほか東京での1泊も含め、新幹線とロマンスカーの移動を組み込んだ。例えば、「カップル」向けでは「縁結びの名所を巡って愛を深める!」とし、みなとみらいでの夜景を楽しみながらの夕食や赤レンガ倉庫でのショッピング、箱根神社での縁結び祈願などの観光と、箱根の宿泊では個室露天風呂の特典も入れている。
YCVB事業部海外セールス担当の青木思生氏は「日本に行くなら『まず神奈川へ』と言わせたい。神奈川ゴールデンルートの拡大、改善を継続し、日本有数の観光地として印象付けたい」と意気込む。同ルートのメインターゲットは中国だが、台湾、韓国、香港、タイ、シンガポールなどにもセールスしていく。すでに9月上旬、中国の広東で開催された広東国際旅遊博覧会(CITE)で同商品を提案しており、既存の東京商品に同ルートの導入を検討する旅行会社もあるなど「大きな収穫があった」と評価。今後は検討する会社をフォローし、実際の商品化につなげたい意向だ。
なお、一重氏によると、今回のルート造成で、三浦市や鎌倉市、藤沢市なども感化されたとしており、中期的には横浜と箱根を拠点に他の市町村を日帰りで周るルートも造成したいとしている。