TG、「タイ・スマイル航空」設立へ、“準プレミアム”を標榜
タイ国際航空(TG)は新ブランド「タイ・スマイル航空」を設立し、2012年7月から運航を開始する方針を固めた。価格志向の強い顧客の取り込むため、TGのようなプレミアム航空会社と、エアアジア(AK)やタイガー・エアウェイズ(TR)のようなLCCの中間的なビジネスモデルを掲げる。このビジネスモデルについてTGでは、「light-premium」と表現。日本語に訳すとすれば「軽めのプレミアム」、あるいは「準プレミアム」となる新ブランドで、国内線、国際線の短距離路線の需要取り込みをめざす。
新会社は初年度に、スワンナプーム空港をメインハブとし、ウボンラチャタニ、ウドンタニ、コンケン、チェンライ、スラタニへの運航を計画。2013年までに座席数174席の新型エアバス320型機11機でインドや中国、ASEAN諸国に路線を展開したいという。ロゴや機内のインテリア、スタッフのユニフォームは現在デザインを進めているところという。
新会社では、中小企業の若手ビジネスマンや国内の旅行者、政府関係者など、高い運賃を支払わずに、機内ではリラックスできるスタイリッシュな空間を求めたい人をターゲットとするという。機内では食事と飲み物を無料で提供し、座席の指定も無料。また、チェックイン手続きも素早くし、荷物も15キログラムから20キログラム程度を無料で受託する。さらに、TGとスターアライアンスのネットワークを利用してもマイルを貯められるようにするという。
なお、TGはLCCのノックエアー(DD)にも出資をしているが、TGでは「DDはドンムアン空港から国内線を運航するのみだが、タイ・スマイル航空の旅客はスワンナプーム空港で国際線に乗り継げる。また、コンケンとチェンライはノックエアーが就航していない路線」とコメントし、社内での競合は問題にはならないとしている。一方、2010年8月に発表し2011年第1四半期の運航開始を計画していた、TRと共同設立するLCC「タイ・タイガー航空」についてはコメントしていない。