エアーズロックとハミルトン島が初の共同セミナー開催
ウルル(エアーズロック)とハミルトン島は9月5日、東京で初めて共同セミナーを開催した。現地オペレーターやサプライヤーが中心となり、ノーザンテリトリー政府観光局とクイーンズランド州政府観光局が協力。大阪、名古屋でも開催する予定。東京では、実際に消費者と接する店頭スタッフや営業担当者など120名が参加。エアーズロック、ハミルトン島ともに、東日本大震災の影響でその直後は落ち込みがあったものの、エアーズロックは他のエリアに比べてマイナス幅は小さく、ハミルトン島も7月以降はV字回復しているという。
ノーザンテリトリー州政府観光局によると、エアーズロックにはハネムーナーを中心に年間2万8000人ほどの日本人が訪れている。通常、1泊ステイが多いが体力的にも負担が大きく、忙しい行程になるため2泊以上をすすめたいという。エアーズロックの観光拠点となるエアーズロック・リゾートでは、アウトバックパイオニアホテル&ロッジや、10月から2012年5月まで改装予定のセイルズインザデザートなど、カジュアルから高級ホテルまで多様なホテルが揃う。また、リゾート内には日本人スタッフも3名常駐している。
エアーズロックのツアーなどを取り扱うAATKingsジャパン・ビジネス・ディベロップメント・マネージャーの近藤貴博氏は、「テーマ性を明確に打ち出したい」と言及。世界遺産やパワースポットなど、メッセージ性が強いことから、目的意識の高い旅行ができ、満足度を高められるという。
一方、クイーンズランド州政府観光局によると、2010年の日本人訪問者数は州全体で約20万人。震災の影響を受けたものの、7月以降は回復傾向にある。ハミルトン島は、2008年に実施した島の管理人を選ぶキャンペーンにより、認知度が向上。ハミルトン島イースタン・マーケット・セールス&オペレーションズ・マネージャーの林田第三郎氏によると、メディアでも多く取り上げられるハートリーフと呼ばれる浮島やホワイトヘブンビーチはオプショナルツアーでないと訪れることができないため、「販売する旅行会社にとって増収増益につながる」と話す。
また、ウォータースポーツやバギーカートでのドライブ、ゴルフなど60種類以上のアクティビティを楽しむことができるほか、人口浮島を貸し切ったり、パーティ会場や会議室などもあることから、MICE利用も提案。豊富な素材をうまく組み合わせることで多様な層に訴求できるという。
なお、今後10年の間に閉鎖することが決定しているエアーズロックだが、訪問者が10年以内にウルル登山に興味を示さなくなる、もしくは、代わりになるアクティビティが充実する場合を除けば当分の間は閉鎖しない。また、閉鎖する場合にも18ヶ月前に告知するという。