東京-新潟・魚沼市間に週末無料バスが運行
新潟県・魚沼市観光協会が、東京-魚沼市間で、特定の週末に無料バスの運行を始めた。誘客と同時に宣伝効果を狙う。
東日本大震災以降、魚沼市では観光にマイナス要素が重なる。6月には高速道の休日1千円利用が終了。夏休みに入ってすぐ、7月26日からの新潟・福島豪雨では、多くの宿泊予約がキャンセルされたほか、道路、鉄道などの交通機関がダメージを受けた。
道路では、魚沼市と福島県を結ぶ国道252号と国道352号が現在も一部通行止め。鉄道は、市内の小出駅と福島県の会津若松駅を結ぶ只見線が、新潟県側と福島県側で、それぞれ折り返し運転の状態。只見線は今年全通40周年を迎え、7月には記念列車が運行を始めたばかりだった。
また、夏から秋にかけての魚沼観光の目玉でもある奥只見遊覧船が営業を休止しているのも痛い。これは電力需要のひっ迫から奥只見発電所が緊急発電を余儀なくされ水位が低下しているためだ。
こうした逆境のなか、無料バスの運行で、誘客と魚沼観光の知名度アップを図る。バスは東京・池袋(西口芸術劇場前)と魚沼市内の宿泊拠点を結ぶ。祭りやイベント開催日、紅葉が見ごろとなる週末の運行で、池袋発は主に土曜日発、魚沼市発はすべて日曜日発となる。
往路は9時30分池袋発、14時に道の駅「ゆのたに」(魚沼市)着。ここで行先が2つに分かれ、直行便は国道252号線で宿泊施設を経由しながら大白川に15時着。道の駅で「ゆのたに温泉号」(無料)に乗り換えると大湯・栃尾又に14時半ころに着く。
復路は大白川が10時30分発、大湯・栃尾又は11時発。市内観光(永林寺、開山堂、農産物直売所)を経て15時に小出IC発。池袋着は18時30分。復路は小出ICからの乗車も可。
今後の運行日は池袋発9月17、23日、10月1、8、22日、11月5、19日。魚沼市発が9月18、25日、10月2、9、23日、11月6、20日。5日前までの予約が必要。
27人乗りの中型バスで運行するが、27人以上で利用する場合、14日前までの予約で大型バスに代替できる場合もある。
魚沼市は尾瀬への新潟側玄関口であり、最近は、越後のミケランジェロと呼ばれる彫工・石川雲蝶の作品目当ての観光客も多い。無料バスの市内観光の立ち寄り先、永林寺と開山堂では雲蝶の作品が見学できる。
問い合わせと申し込みは、魚沼市観光協会 電話025-792-7300まで。
情報提供:トラベルニュース社