お盆の国際線需要、アジアが間際で強い伸び-JALとANA、利用率が9割超
日本航空(JL)と全日空(NH)が8月22日に発表した夏休み期間(2011年8月12日~21日)の国際線利用実績で、2社合計の座席数は9.2%減の50万3489席、旅客数は前年比9.1%減(推計値)の45万5579人となり、利用率は0.1ポイント増の90.5%と高い数値を示した。座席数、旅客数ともにJLは前年を割り込み、NHは2ケタ増となったが、2社ともに利用率は90%を超えている。
方面別では、韓国や中国、台湾などアジア路線の利用者が間際で大きく伸びた様子が伺える。2社が8月5日に発表した同期間の予約状況と比較すると、例えば中国ではJLが13.2%増、NHが6.7%増となっており、2社の全路線合計では、予約状況の発表段階から1万2436名が間際で申し込んでいる。
会社別に見ると、JLは座席数を前年比22.6%減の28万2536席としたところ、旅客数は22.5%減の25万6492人となり、利用率は0.1ポイント増で過去最高となる90.8%に。もともと予約状況では1.4ポイント減の88.5%を想定していたが、夏期休暇の長期化や円高の影響でダイナミックセイバーを中心に利用が伸びたという。欧米、リゾート(ハワイ・グアム)、東南アジア、台湾、韓国が好調であった。
一方、NHは国際線を成長の柱とする戦略のもと、座席数を16.7%増の22万953席としたところ、旅客数は17.1%増の19万9087人となり、利用率も0.3ポイント増の90.1%となった。NHでは、需要喚起策が好評であった結果、レジャー需要が好調に推移して全体を牽引したと分析。方面別では北米、アジア、リゾート(ホノルル)が好調であった。