3温泉と食を前面に 加賀市観光交流機構

 石川県・加賀市観光交流機構(新家康三会長)は6月23日、加賀市商工会議所で通常総会を開いた。新家会長は「観光誘客に力を入れるとともに、まず組織運営の位置づけを確実にしたい。そのため事業部会を立ち上げ、各部会長のもと活発な活動と交流を進めたい」。昨年設立された同機構の実質的なスタートとなる今年度を展望した。

 今年度の事業は(1)東日本大震災による観光客減少に対する緊急誘致(2)「食」をテーマとした催しを会員各界の協力のもと実施し、地域ブランドを高める(3)インバウンドを地域あげて戦略的かつ長期的な視野で取り組む(4)加賀市観光webサイトを刷新し、インターネットを活用した情報発信および誘客(5)事業部会を稼働させて組織活動の活発化-に取り組む。

 その中でも誘客事業部は3温泉事業として、市内3温泉(山中・山代・片山津)で行われるイベントやキャンペーン情報を広告宣伝などで情報発信を行う。着地型観光商品の企画・販売事業は、地元ならではの観光商品を販売する一方、旅行者の口コミを促し、誘客につなげる。インバウンド推進事業では加賀市と協力しながら地域全体としての受け入れ体制の整備や誘致活動を行う。

 広報事業部は総湯をテーマとした温泉地連携PR、KAGA旅・まちネットwebリニューアル運営に取り組む。交流事業部は食のイベントによる加賀市のブランド化事業、追加事業として加賀温泉郷観光クーポンの販売やJRを活用した関西地区の誘客を実施する。

 加賀市の寺前秀一市長は「3年後、新幹線が金沢まで開業すると2次交通の確保が大事だ。そのためには自ら足を確保する手段を持っておく必要がある。当機構は旅行業を取得しているので、大いに発揮できるものと期待している」と話している。

情報提供:トラベルニュース社