KNT、5月海外旅行取扱額は23.6%減-減少幅縮小も2桁減継続、学生団体好調
近畿日本ツーリスト(KNT)の2011年5月の旅行総取扱額は前年比21.9%減の258億9974万3000円となり、4月の28%減よりも減少幅は縮小したが、引き続き前年を下回った。このうち、海外旅行は23.6%減の81億7949万5000円、国内旅行は20.6%減の171億1303万7000円となった。
海外旅行の団体旅行は、東日本大震災の影響によるキャンセルや延期、自粛や間際申し込みの減少などにより、一般団体が37.3%減の13億2400万6000円と落ち込んだ。一方、学生団体は震災の影響を受けたものの85.2%増の2億6075万1000円と増加。団体旅行合計では前年比29.6%減の15億8475万7000円となった。
また、企画旅行は自粛傾向が響き、28.3%減の33億1329万円となった。個人旅行も震災の影響により14.3%減の32億8144万8000円と落ち込んだ。
一方、国内旅行の団体旅行は、一般団体が復興需要の取り込みや、親鸞聖人750回大遠忌法要といった大型宗教イベントなどで6.5%増の28億9155万9000円と堅調に推移。学生団体は東日本地区を中心に中止や延期が続き、21.9%減の66億1004万4000円と前年を下回ったことで、団体旅行合計でも15%減の95億160万3000円となった。
企画旅行はゴールデンウイーク期間中の間際の駆け込み需要の取り込みや、東京ディズニーリゾートの営業再開などにより、前月の34.6%減と比べて4.9ポイント回復したが、29.7%減の48億879万9000円と減少した。また、個人旅行も20.5%減の28億263万5000円だった。
外国人旅行は、原発事故の影響を大きく受け、訪日団体のほとんどが取り消しになったため、53.5%減の2億8938万6000円となった。
なお、取扱額は、KNTとKNT北海道、KNT九州の合算額。