リッツ、日本で新たに3ホテルと開業契約へ-マリオットのミッション来日

  • 2011年7月5日
左から、マリオット・インターナショナル・日本・ヴェトナム・エリア・ヴァイス・プレジデント兼アジア太平洋地区開発担当エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントのポール・フォスキー氏、アジア太平洋地区チーフ・オペレーション・オフィサーのクレイグ・スミス氏、グローバル・セールス日本・韓国支社長の小杉眞弘氏

 ザ・リッツ・カールトンホテルカンパニーは2011年末までに新たに3軒の日本のホテル開業に向け契約を締結する。まず、京都に「ザ・リッツ・カールトン京都」、沖縄に「ザ・リッツ・カールトン沖縄」を開業すると契約。今週中にはさらにもう1軒の契約について発表する予定だ。7月5日に開催した記者会見で、マリオット・インターナショナル・日本・ヴェトナム・エリア・ヴァイス・プレジデント兼アジア太平洋地区開発担当エグゼクティブ・ヴァイス・プレジデントのポール・フォスキー氏は、「日本はインバウンド受け入れに将来的な潜在需要があり、観光業も継続して伸びていくと思う。日本でホテル増強をはかるのはその確信の表れ」と話し、日本市場に対し積極的な姿勢を示した。

 「ザ・リッツ・カールトン京都」は2013年から14年、積水ハウスが事業主として鴨川の二条大橋近くに建築する建物にオープンする予定で、136室の客室と2つのレストラン、会議室やスパを設ける。「ザ・リッツ・カールトン沖縄」は沖縄の金秀リゾートと契約を締結。同社が運営する名護市喜瀬カントリークラブの中に位置する「喜瀬別邸ホテル&スパ」を約10億円投入し改修し2012年5月に「ザ・リッツ・カールトン沖縄」としてオープンする。客室数は97室で3つのレストランやESPAスパ、プールなども設置する。もう1軒のホテルとあわせると日本におけるリッツ・ブランドのホテルは5軒となる。

 インバウンド受け入れについて潜在需要を見込んでいるものの、現在、東日本大震災で発生した原発事故により、日本のインバウンド市場が大きな影響を受けている。こうした状況についてマリオット・インターナショナル日本グローバルセールス支社長の小杉眞弘氏は、「東京では、アメリカからの業務渡航、ドイツやフランスからのインバウンドも減少。一方で少しずつ中国のレジャーが戻りつつある」と述べた。また、世界各地のマリオットのセールスオフィスでは、放射能問題が解決した際にはセールスオフィスのミーティング開催地として日本を候補に入れようという意見もあるという。このほか、日本の旅館業やホテル業、自治体の観光課などが海外バイヤーとの商談会で効果的に商材を売り込むための話し方や売り方についてセミナーを開催する予定もある。