アクセスランキング、1位はピーチ、2位はJAL需要回復傾向

  • 2011年7月1日

 今週は、全日空(NH)のピーチ・アビエーションが客室乗務員の募集を開始した記事が1位になりました。同社はLCCを標榜していますので機内清掃なども業務に含まれる可能性がありますが、「経験にとらわれず」(ピーチ代表取締役CEOの井上慎一氏)応募してほしいとのことですから、様々な方が手を上げられることでしょう。1年契約で更新は2回限りとするあたりがLCCらしいといえるのかもしれませんが、路線も拡大していくでしょうし、「空」に憧れる人にとってはまだまだチャンスがありそうです。


 さて、最近、取材に行く先々で需要の回復傾向を指摘するお声を聞くことができ、むしろそれが当たり前になりつつあります。今週のランキングでも、例えば2位の日本航空(JL)、6位のユナイテッド航空(UA)、7位のスカンジナビア航空(SK)はいずれも回復傾向にあるとのことで、SKの取材中には「quite good」という表現も聞かれました。


 また、旅行会社でも、編集部内でちょうど旅行大手各社の夏の旅行動向を調査しているところですが、これまでの回答では概ね堅調から好調といった内容が多いようです。個人的には、原発事故が未だ収束していないことや、被災地の旅行会社がおかれた状況を思うとやや実感が伴わない部分もあるものの、まずはこうした傾向が顕在化してきていること自体を喜ぶべきでしょう。


 現時点で、最も影響が残っているのは訪日旅行と思われます。航空会社にとって片方の需要のみで路線を維持するのは容易ではありませんから、海外旅行が好調だからといって安心はできません。9位の記事のような観光庁や日本政府観光局(JNTO)の取り組みが、一刻も早い回復につながるよう願っています。


 ちなみに、少し前にお話しした外国系航空会社のトップの方は、「日本に来る際、放射能に対する懸念は確かにあったけれども、インターネットで確認してみたところ実際は本国の方が放射線量が高かった」と笑いながら教えてくださいました。外国での不安感を一辺に解消するような方法があれば良いのですが、結局のところは地道な情報発信が一番効果が高いのかもしれません。


 なお、3位にはフジドリームエアラインズ(FDA)が国内線にも燃油サーチャージを設定する記事が入っています。燃油サーチャージに対する懸念はすでに何度も触れていますので繰り返しませんが、このまま他社にも波及すれば日本旅行業協会(JATA)などが求める制度自体の廃止はさらに難しくなります。


 ただ、個人的には、国内線でも普及してしまえば、むしろ消費者の認知度が向上して“当たり前”になるかもしれないと逆の期待も感じはじめました。そうすると国土交通省が通達まで出して求めたパッケージツアーの総額表示の意義に疑問符が付きますが、今後の話の進み方次第では、そちらを見直す方が早くなる可能性もあるかもしれません。(松本)



▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2011年6月第5週、7月第1週:6月27日2時~7月1日18時)
第1位
ピーチ・アビエーション、10月入社の客室乗務員を募集-90名予定(11/06/28)


第2位
日本航空、5月以降の需要は回復傾向に-B787導入の成田/ボストン線に期待(11/06/29)


第3位
国内線も燃油サーチャージ、FDAが9月搭乗分から導入へ(11/06/30)


第4位
国際チャーターGSAのザ・コンタクトが破産手続き-負債総額、約1億2100万円(11/06/27)


第5位
HIS、東日本75店舗で営業時間変更、“旅行で節電”もアピール(11/06/28)


第6位
ユナイテッド航空、需要回復傾向-合併作業も順調(11/06/28)
新ユナイテッド航空、FFPは「マイレージ・プラス」に統一(11/06/30)


第7位
スカンジナビア航空、「北欧」強みに成長めざす-羽田就航にも意欲(11/06/30)


第8位
アマデウス、専門性いかし航空基幹システム受注 -JALにも意欲(11/06/30)


第9位
会津若松、訪日復活に向け地域一丸、観光庁の拠点化で-国内は修旅回復へ(11/06/28)


第10位
クラブツーリズム中国が設立、中国とのイン/アウト業務取扱いへ(11/06/27)