スカンジナビア、冬の需要獲得へ多様な素材の組み合わせをアピール
スカンジナビア政府観光局(STB)は6月1日、「スカンジナビア・セミナー2011」を開催した。登壇したSTB日本支局長の宮本拓氏は、通年での日本人宿泊数の冬場のシェアが28%であったことから、今年も「同程度以上のシェアをめざしたい」と述べ、“夏のデスティネーション”のイメージの払拭に取り組む。
また、新型インフルエンザの影響で2009年に前年比8.5%減となった日本人宿泊数は2010年に6.5%増と復調傾向となったが、2011年は3月の震災の影響を避けられないと見ている。ただし、3月12日、19日に予定していたノルウェーへの直行便がキャンセルとなった以外は、デンマーク、スウェーデンに関しては前年に引き続き宿泊数が伸びており、ノルウェーも3月は低迷したものの4月は3%増となったという。さらに、スカンジナビア全体でゴールデンウィークは回復基調だったため、自粛ムードの緩和もあいまって夏の需要の高まりに期待する。
冬の商品説明では、クリスマスマーケットや冬のフィヨルドなどの見どころを紹介。ただし、単一のメインアクティビティだけでなく、「いくつかを組み合わせたプランがおすすめ」と話し、例えばクリスマスマーケットと町歩きデザインツアー、オーロラとフィヨルドといったようなテーマごと組み合わせた商品展開を提案。冬は航空運賃が安くなること、航空便だけでなく電車や沿岸急行船フッティルーテンなどの交通網があること、そしてオーロラ出現率の高さや生活時間帯に観測できるという点でも組み合わせやすいとアピールした。
なお、夏の需要の取り込みについては、楽天、エイビーロード、地球の歩き方、トラベルコちゃんなどのウェブサイトを通じて宣伝活動を展開。また、1月にリニューアルしたSTBのサイト内でユーザー参加型のコンテンツを充実させ、例えばツイッターでツイートの多かった人に賞品をプレゼントする企画のほか、画像やパンフレットをウェブサイトからダウンロードできるようにした。