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ケアンズ、15年までに日本人10万人増めざす-JQ、7月以降の燃油据え置き

  • 2011年6月2日
(左から)JQ営業本部長のレイナー・バウアー氏、TTNQ会長のビル・カルダーウッド氏、ケアンズ市長のバル・シアー氏、TTNQ CEOのロブ・ギアソン氏

 トロピカル・ノース・クイーンズランド観光局(TTNQ)は、2015年のケアンズへの日本人訪問者数を、2010年比で約10万人増の21万人超とする目標「ビジョン・ケアンズ2015」を設定した。観光局のほか日豪の旅行会社、航空会社と協力して取り組み、達成をめざす。


 6月2日にはケアンズ市長のバル・シアー氏を団長に、TTNQ会長のビル・カルダーウッド氏ら15人が代表団として来日し、東京で旅行会社との意見交換会と懇親会を実施。シアー氏とカルダーウッド氏は、本誌らの取材に対して、「ケアンズは30年にわたって日本の旅行業界と強固な関係を構築してきた」(シアー氏)と強調。航空座席の増加に取り組むとともに、多様な需要を取り組んでいきたい考えを示した。


 ケアンズへの日本人訪問者は、2005年には約25万人であったが2009年には10万人割れ。しかし、ジェットスター航空(JQ)による関空/ケアンズ線の復便もあり、2010年には11万1151人に回復した。ビジョン・ケアンズ2015では、これを2015年に21万1700人に増加する計画だ。1年ごとの目標も定めている(下表参照)。


 目標達成に向けては、グレートバリアリーフやレインフォレスト、動物など、従来からケアンズで人気の素材に加え、クイーンズランド州政府とも連携しつつ、新たな魅力を訴求。例えば、アートフェアや音楽イベント、フェスティバルなどのほか、スポーツ大会やMICEの取り組みも強化する。


 また、航空座席の増加が重要となるが、2015年までに年間で5万席増となる26万席の確保をめざす。現在は東日本大震災の影響でJQが運航スケジュールの調整をしているところだが、代表団の一員として来日したJQ営業本部長のレイナー・バウアー氏は、「需要次第だが、まずは成田と関空の路線を通常運航に戻したい」とし、その後増便について検討するとした。


 なお、JQでは7月から9月の燃油サーチャージを据え置くことを決定。他社のオセアニア線は往復5万円に値上がりするのに対して2万8000円を維持することで、競争力を向上するとともに需要の喚起につなげるねらいだ。