日系2社、GW国際線「確実に需要回復」−旅客数15%減も間際予約が好調
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一方、ゴールデンウィーク前の予約状況と比較すると、予約数と実際の旅客数の差は、JLが4900人増、NHが8031人増となった。2社とも4月中旬以降の間際予約が好調で、震災直後と比較すると確実に需要が回復しているという。
JLの方面別旅客数では、韓国、中国、アジアの近距離路線を中心に間際予約が増加し、震災による落ち込みを想定していた当初の予想を上回る利用率となった。なかでも中国は前年の利用率を2.5ポイント上回った。運賃では、ダイナミックセイバーの利用が好調。ピーク日は日本発が4月29日、日本着が5月8日。利用率は4月29日が95.8%、5月8日も94.3%となり、羽田発着近距離路線を中心に多くの便でほぼ満席になったという。
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一方、NHの方面別旅客数は、中国が1.6%減となった以外は前年を上回り、震災の影響は残るものの、日並びのよさや間際予約による伸びもあり16.5%増となった。欧州は29.9%増、アジアは39.8%増、リゾートは39.1%増となるなど好調で、なかでも欧州は利用率も5.2ポイント増の73.7%となった。また、間際予約については中国、アジアなど近距離方面が大きく伸びた。ピーク日は日本発が4月28日、29日、日本着が5月5日、8日で、利用率は4月28日が94.0%、29日が96.1%、5日が92.2%、8日が91.8%であった。
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なお、国内線旅客数は2社合計で約13.5%減の222万2174人。旅客数はJLが24.6%減の96万1373人、NHが2.6%減の126万801人であった。JLによると、4月中旬からの間際予約の増加の結果、利用率は0.5ポイント減の68.3%となり、前年とほぼ同水準だった。NHは5.7ポイント減の62.2%となったが、4月22日の予約状況発表時点と比較すると、13.7ポイント改善している。
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