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いつも通りのまちでいつも通りの観光を 山梨県富士河口湖町

 東日本の観光地は、東日本大震災の影響で観光客が激減。被災地から離れた山梨県富士河口湖町も例外ではない。震災発生以降、宿泊キャンセルが相次ぎ、まちの経済活動は大きく低下した。4月25日、渡邊凱保町長はじめ同町の観光関係者がトラベルニュース社大阪本社を訪れ、まちの「安全」と積極的な送客を訴えた。

 来社したのは、渡邊町長のほか、河口湖温泉旅館協同組合の外川誠理事長(湖山亭うぶや)と中村茂副理事長(花水庭おおや)、河口湖パークホテルの渡邉亘社長、大池ホテルの山口雄一常務、町観光課の渡辺辰美課長と清水勝也観光係長、やまなし観光推進機構の今村まゆみさんと森口節さん。

 同町では、大震災による自粛ムード蔓延と計画停電の影響で、直近の宿泊が8−9割減となったほか、修学旅行、インバウンドのキャンセルも相次いでおり、飲食など観光に関連する産業も大打撃を受けた。この状況を打破するために、山梨県内ではいち早く、一団で関西への訪問に動いた。

 渡邊町長は開口一番、「パフォーマンスではなく、真剣なお願いです」。環境面も問題なく、計画停電の不安も解消されているそうで、「観光立町を掲げ取り組みを推進している矢先の出来事で残念。富士山や富士五湖といった自然をはじめ観光素材はいつも通りです。はじめから安全ですが、改めて『安全宣言』をして、観光に元気よく取り組んでいきます。どうか送客を」と力強く訴えた。

 旅館組合の皆さんも「安全も何も、はじめからまちはいつも通りなんです」と口をそろえる。各メディアで報じられているように、実際は東北など激甚災害に見舞われた地域以外は観光になんら問題がないというのが実際のところで、「自粛ムードに翻弄されてきました。ただ、旅館ホテルなどで節電への取り組みが定着するなど新しい一歩も踏み出しています。これから花のシーズンを迎え、夏の花火、秋の紅葉と何ひとつ不安なくお客様を出迎える準備は整っています」と呼びかけた。

 この日、一行は関西の旅行会社を訪問し送客をアピール。ゴールデンウイークの観光客は7割方回復してきているそうだが、自粛ムードの完全な払しょく、そしてこれまで通りの賑わい復活へ、富士河口湖町は動き続ける。


情報提供:トラベルニュース社