地球の歩き方とトップツアー、震災支援でボランティア・パッケージ設定

  • 2011年4月28日
 地球の歩き方を発行するダイヤモンド・ビッグ社とトップツアーは、東日本大震災の被災地でのボランティア活動を支援する「東日本大震災復興支援ボランティア・パッケージ2泊5日」を実施する。4月22日から募集を開始しており、トップツアーによると4月26日時点で70名強の応募があったという。

 同社によると、全国から多くのボランティアが復興支援のため被災地域に駆けつけているが、被災地域までの交通や宿泊、食事の確保はボランティア自身がする必要がある。そうした手配が難しいことから、場合によっては被災地に負担をかけることにもなりかねない状況だという。

 こうした状況を踏まえ、パッケージでは受入先のボランティアセンターに参加者の人数や性別、年齢などをあらかじめ伝えるなど、被災地域との調整を事前に済ませ、ボランティアの出発地から宿泊施設、宿泊施設から活動地域までの交通手段としてバスを手配。滞在中の食事や活動地域付近の宿泊施設も確保し、被災地の受入れ負担の軽減をはかる。さらに、宿泊施設に被災地近隣のホテルや旅館を利用することで、観光需要が激減している地域の経済復興にもつなげたい考えだ。

 また、地球の歩き方は、海外ボランティア支援活動を毎年5000名規模で実施しており、観光庁が2010年度補正予算で実施している「ボランティア等社会貢献活動旅行を通じた旅行性向・意識に関する調査・分析」も受託。実証実験として若者向けのボランティアツアーも実施しており、そうした経験もパッケージ造成に活かしたという。

 パッケージの出発日は5月13日、20日、27日とし、6月以降は状況を見ながら実施を決定する。ボランティアの活動先は、岩手県の大槌町、山田町、釜石市、大船渡市、陸前高田市のいずれかとした。活動内容は参加者の年齢や性別、当日の状況などにより、家具の片付けや清掃、避難所での手伝い、瓦礫の撤去などをボランティアセンターが指示する。最少催行人数は25名に設定した。

 旅行代金は東京/被災地間の往復バス代と宿泊施設/ボランティア活動地域への送迎、宿泊代、食費、支援物資などの購入費用込みで、4名1室利用で大人1名3万7000円。参加者多数で利益が生じた場合は、全額を被災者で活動する団体に寄付するか、支援物資購入資金などを補填する。参加者は18歳以上65歳の心身ともに健康な者とし、未成年の場合は保護者の承諾が必要。また、社会福祉協議会のボランティア活動保険への加入が必須となり、入金時に別途1000円を徴収する。申し込みはインターネットからのみで、地球の歩き方のウェブサイトで受付する。


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