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成田と羽田の運休・減便容易に−国交省、発着枠規制を一時緩和

  • 2011年4月25日
 国土交通省は5月22日、成田空港と羽田空港について、発着枠の規制を一時的に停止すると発表した。この規制は、成田や羽田など混雑空港で発着枠の有効活用を目的とする「U/L(Use it or Lose it)ルール」で、各航空会社が配分された発着枠の80%以上を実際に使用しなかった場合、翌年はその発着枠に対する優先権を与えないもの。翌年に同じ時間帯の発着枠を確保したい航空会社にとっては簡単に運休や減便、欠航をしにくくなるルールで、停止によって運休や減便が相次ぐ可能性がある。

 国交省では、今回のルール停止について、「自然災害やテロ等、航空会社の責めによらない不可抗力により需要が減少した場合」にルールを適用し続けると、「やむを得ず欠航を決めた航空会社は翌年に同じ時間帯の発着枠が確保されず、復便が困難となる可能性」があると説明。地震や原発事故により、成田と羽田発着の国際線、国内線で欠航が相次ぐ中、「震災復興後において、円滑に両空港からの航空ネットワークを再構築できるようにする」ため、ルールの停止を決めたという。停止期間は地震発生日の3月11日から2011年夏期スケジュール期間最終日の10月29日まで。

 なお、過去には9.11やリーマンショックなどの際にもルールを停止しており、例えばリーマンショックの際には、国交省の発表後、約2週間で日系、外航とわず航空各社が休減便を決定していた。国交省では、休減便の発生によって発着枠が空くことについて、チャーター便や臨時便で有効活用したい考えを示している。


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