NOE、11年のスカイツアー取扱人数20%増へ−地方需要取り込みを強化

  • 2011年4月1日
 エヌオーイー(NOE)はレジャー部門のホールセール商品「スカイツアー」で、2011年は前年比20%増の取扱人数をめざす。昨年10月末の羽田国際化によってアジア路線の供給量が増加していることから、アジアに特化するスカイツアーにとって販売拡大の機会ととらえている。同社スカイツアー東京営業部部長の米沢護氏は、「アジア専門のホールセラーとしての安心感が強み」と話しており、新たにインド方面のパンフレットを造成するなど、今後もアジアに特化した商品展開で存在感を強め営業を強化していく

 米沢氏によると、羽田国際化後、羽田発着商品は好調に推移。「深夜早朝便を利用した弾丸ツアーなどは意外に需要がある」と話しており、曜日によってビジネストラベルとレジャー利用の棲み分けができているという。また、羽田発海外ということで、国内線でつなぐ地方需要の取り込みも強化するねらいで、支社のある大阪、名古屋以外の地域で、主力の日本航空(JL)の国内線を利用した羽田発着商品を展開し新規顧客を開拓する考えだ。

 また、羽田発着の需要が高まった一方で、成田発着商品も販売強化する必要があるとして、羽田発商品と価格面で差別化した商品設定から、成田単独のパンフレット造成や成田へのアクセス利便が高い地域へのセールス活動に取り組む。

 なお、3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の影響でキャンセルも発生しているが、新規予約も入ってきており、アジアの中でも近距離方面で短い日程の旅行を選ぶ人が多いという。旅行だけでなく全体的な購買需要は落ち込んでいるものの、放射能漏れや余震といった懸念材料が解決されれば夏休みや秋の連休などで需要が高まるのではと期待を示した。