大手旅行会社、旅行者の安否確認進める−東北や茨城県の店舗利用者への対応も

  • 2011年3月16日
 3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震について、大手旅行会社で東北地方を訪問していた旅行者の安否確認や、東北地方や茨城県在住者など、同地方の店舗利用者からの問い合わせ対応が進んでいる。3月15日現在の安否確認の状況は、ジェイティービー(JTB)が添乗員付きのツアーで、近畿日本ツーリスト(KNT)でも添乗員付きツアーと団体旅行で参加者全員の安全を確認。日本旅行は地震発生時に団体で2組約40名が東北地方にいたが、全員の安全を確認済みだ。クラブツーリズムでは地震発生時で東北地方に約1000名がいたが、ほぼ全員の安全が確認できたという。エイチ・アイ・エス(HIS)や阪急交通社も参加者の安全を確認済だ。

 各社とも参加者と随時連絡を取り、避難状況など現状確認をするとともに、フリープラン参加者などまだ連絡が取れていない一部の旅行者について安否確認を引き続き実施しているという。

 一方、各社とも東北地方や茨城県で店舗の休業や業務縮小を実施するなか、店舗利用者からの問い合わせへの対策を実施している。JTBでは同地域の約半数の店舗が休業しており、東北地方の店舗利用者に対しては専用の臨時問い合わせ受付を設置し、電話で対応している。HISでも東北エリアの営業所と臨時休業中の水戸コムボックス営業所、日立営業所本旅行で予約した顧客に対し、専用の電話番号を用意し対応を進めている。店舗の営業に関してはウェブサイト上で随時情報を更新していく。3月15日11時現在では、東北地方の営業所のうち3店舗は通常営業で、5店舗が休業しており、電話対応のみで営業している店舗もある。

 クラブツーリズムでは仙台旅行センターがビルの立ち入り禁止にともない休業しており、顧客からの電話での問い合わせは他店舗に振り替えて対応している。阪急交通社では仙台支店が3月14日から再開し電話対応を実施しているが、公共交通機関の影響などで出社できないスタッフもおり、他店舗の協力のもと対応している。このほか、KNTでは3月15日現在、東北地方と茨城の店舗のうち9店舗が営業、6店舗が休業、3店舗は電話のみで対応。日本旅行では、可能な限り店舗を開けて対応しているという。


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