南アフリカ、2010年の日本人渡航者数は34%増−W杯効果、海外全体は17%増

  • 2011年3月11日
 南アフリカ観光局によると、2010年の日本人訪問者数は前年比34.4%増の2万7577人であった。サッカーワールドカップの効果が顕著に表れ、大きく増加した。ただし、12月単月では39%減の1362人。羽田再国際化により、羽田就航路線が注目を集めたことから、その他の地域への観光旅行に影響を及ぼしたとみている。南アフリカ観光局では今後、日本語ウェブサイトの情報拡充を予定しており、引き続き日本市場に向けて南アフリカの魅力の紹介や新しい旅行プランの提案など、誘致活動を進めていく。

 また、2010年の海外からの訪問者数の状況は、アフリカ大陸以外では17.6%増の221万6994人、アフリカ大陸を含む全体では15.1%増の807万3552人と高い増加率を記録した。観光大臣のスカウクフェイク氏はこの増加率が、世界観光機関(UNWTO)の推計による中東(13.9%増)、アジア太平洋(12.6%増)、アメリカ(7.7%増)、ヨーロッパ(3.2%増)の受け入れ訪問者数の増加率よりも高いことから、「世界的な不況の直後に高い増加率を記録し、大変喜ばしい」とコメントしている。

 特に、ワールドカップを目的に訪れた訪問者数は30万9000人で、全体の4%を占めており、スカウクフェイク氏はこの期に乗じ、世界的な観光地としての地位確立に向け、積極的に取り組む考えだ。訪問者数は1月から12月のすべての月で前年よりも上回っており、方面別では、イギリス、アメリカ、ドイツ、オランダ、フランスが上位5ヶ国。ただし、増加率ではインド(29.7%増)、中国(62.3%増)、ブラジル(66.7%増)が目立っており、今後はこうした状況を踏まえた戦略プランを立てていくとしている。