スペシャリスト・インタビュー<DS>:イーツアー 伊藤あゆみさん
自分の目と足で現地を感じ販売に生かす
消費者が必要とするタイミングに必要な旅行素材を提供する、そんなポリシーを掲げて立ち上げたインターネット旅行会社イーツアーは、2000年の設立から11年。伊藤さんは前身の旅行会社からイーツアーまで、かれこれ17、8年を通して旅行会社に勤めてきたベテラン社員です。この2月、パッケージツアー販売の担当からオンライングループに異動したばかりですが、特に動じることなく日々の業務に取り組んでいます。旅行会社勤務というバックグランドもあり、これまで世界を旅した回数は数えきれないとか。大好きな台湾には20回以上足を運んだという伊藤さんに、台湾の魅力や旅の楽しみについて話を聞きました。
イーツアー 業務部 オンライングループ 伊藤あゆみさん
2008年(第4回) デスティネーション・スペシャリスト 台湾認定
Q.御社の客層について教えてください
海外に関しては8割以上がエアオンですが、すべてがビジネス需要とは限りません。もちろんビジネス利用や法人の取り扱いもありますが、半分はレジャー客ですね。客層は学生やカップル、シニア、女性グループなど多岐にわたります。ネットさえ使えれば誰でも利用できるので、客層の傾向は一概には言えません。
当社では代売を含むパッケージツアーも販売していますが、こちらは売れ筋の傾向がはっきりしています。アジアが強く、なかでも人気は韓国のソウルです。土曜日の朝に出発し、月曜日の朝に戻ってくる弾丸ツアーがよく売れています。休みも取れないしお金もないけど、でも行きたいという需要をつかんでいると思いますね。また最近の韓国は、ドラマファンだけでなく、K-POP人気から客層が広がっています。コンサートやイベントのチケットを自ら手配し、後から日程の合うツアーや航空券を探す、といった人も多いですよ。
Q.いわゆるネット世代が中心ということですか
そうだと思います。今は最低でも一家に一台はパソコンがある時代ですし、若い方なら携帯を使ってアクセスできますからね。当社でもネットと並行して電話対応をしていたのですが、ネットの占める割合があまりにも大きいので、オフラインは一時クローズしたほどです。
Q.台湾がお好きだと聞きました
仕事柄、海外旅行は若い頃から行っていて、特にアジアは制覇するほどだったのですが、なぜか台湾には縁がなかったんです。ある時3連休に仕事仲間と台湾に行く機会があり、そこで中国茶にはまりました。それからは、多い時で3ヶ月に1度のペースで通い、茶芸館や茶畑、茶器の町、お茶の博物館などを回りました。お茶の問屋さんと仲良くなり、茶葉が切れると台湾まで買いに行く、そんな感覚でした。
中国茶は味だけでなく香りも楽しむ文化があります。茶器にも香り用と味用があるくらいで、そこが魅力ですね。また、安くておいしいB級グルメや温泉もいいですよ。気候が良くて行きやすいというのも、通うほど行った理由だと思います。
Q.好きが高じてDSを受けられたのですか
そうです。DSは以前から何かトライしてみようと思っていましたが、どうせならよく知っている台湾にしようと思いました。行ったことのある場所はすぐに回答できましたが、マイナーなエリアの問題になると難しかったですね。取得した資格を生かす、というのは難しいところですが、接客の中で自信にはなりました。先日も台湾に行かれるご夫婦の対応をしましたが、ご希望に沿う提案をしたところ、大変満足していただけました。
Q.旅行業界に長くいて感じていることはありますか
若いスタッフとの世代的なギャップでしょうか。これは当社だけではないと思いますが、若いスタッフには旅行会社で働いているという意識があまりないように思います。むしろインターネットのベンチャー企業にいる感覚なのでしょう。その理由の1つに、彼らはあまり海外旅行に行きません。30代だとかろうじて1年に1回程度は出ていますが、30歳以下になると、お金の使い方がまったく違いますね。
私は、旅行業界が華やかだった頃も経験しているので、研修や添乗も含めて積極的に海外へ出ました。台湾も好きですが、行かず嫌いだったハワイも行ってみたら良くて、結局10回以上も行ったほどです。それでも行ったことがない国やエリアも多く、時間とお金があるならどこにでも行きたいと思っていますよ。おそらく、これまで海外旅行に費やした費用を合計すると、マンションの頭金くらいにはなると思いますが、それだけの時間と費用をつぎ込んだ経験が残っているので、後悔はまったくないです。
Q.若い世代に何かアドバイスをお願いします
旅行会社で働いているのに旅行に関心が薄いことに対して、ジレンマを感じた時期もありました。でも、私たちが若い頃は怒られて、怒鳴られて仕事を覚えましたが、今の子は怒られ慣れていない、というように、育ってきた環境や時代が違うことを考えると、それも仕方ないのかなと思うようになりました。
でも、旅行はやはり“経験”です。行ってみなければ分からないし、一度でも足を運べば分かることもあります。私はこれからも、できる範囲で、なるべく多くの場所を旅したいと思っています。
ありがとうございました
消費者が必要とするタイミングに必要な旅行素材を提供する、そんなポリシーを掲げて立ち上げたインターネット旅行会社イーツアーは、2000年の設立から11年。伊藤さんは前身の旅行会社からイーツアーまで、かれこれ17、8年を通して旅行会社に勤めてきたベテラン社員です。この2月、パッケージツアー販売の担当からオンライングループに異動したばかりですが、特に動じることなく日々の業務に取り組んでいます。旅行会社勤務というバックグランドもあり、これまで世界を旅した回数は数えきれないとか。大好きな台湾には20回以上足を運んだという伊藤さんに、台湾の魅力や旅の楽しみについて話を聞きました。
イーツアー 業務部 オンライングループ 伊藤あゆみさん
2008年(第4回) デスティネーション・スペシャリスト 台湾認定
Q.御社の客層について教えてください
海外に関しては8割以上がエアオンですが、すべてがビジネス需要とは限りません。もちろんビジネス利用や法人の取り扱いもありますが、半分はレジャー客ですね。客層は学生やカップル、シニア、女性グループなど多岐にわたります。ネットさえ使えれば誰でも利用できるので、客層の傾向は一概には言えません。
当社では代売を含むパッケージツアーも販売していますが、こちらは売れ筋の傾向がはっきりしています。アジアが強く、なかでも人気は韓国のソウルです。土曜日の朝に出発し、月曜日の朝に戻ってくる弾丸ツアーがよく売れています。休みも取れないしお金もないけど、でも行きたいという需要をつかんでいると思いますね。また最近の韓国は、ドラマファンだけでなく、K-POP人気から客層が広がっています。コンサートやイベントのチケットを自ら手配し、後から日程の合うツアーや航空券を探す、といった人も多いですよ。
Q.いわゆるネット世代が中心ということですか
そうだと思います。今は最低でも一家に一台はパソコンがある時代ですし、若い方なら携帯を使ってアクセスできますからね。当社でもネットと並行して電話対応をしていたのですが、ネットの占める割合があまりにも大きいので、オフラインは一時クローズしたほどです。
Q.台湾がお好きだと聞きました
仕事柄、海外旅行は若い頃から行っていて、特にアジアは制覇するほどだったのですが、なぜか台湾には縁がなかったんです。ある時3連休に仕事仲間と台湾に行く機会があり、そこで中国茶にはまりました。それからは、多い時で3ヶ月に1度のペースで通い、茶芸館や茶畑、茶器の町、お茶の博物館などを回りました。お茶の問屋さんと仲良くなり、茶葉が切れると台湾まで買いに行く、そんな感覚でした。
中国茶は味だけでなく香りも楽しむ文化があります。茶器にも香り用と味用があるくらいで、そこが魅力ですね。また、安くておいしいB級グルメや温泉もいいですよ。気候が良くて行きやすいというのも、通うほど行った理由だと思います。
Q.好きが高じてDSを受けられたのですか
そうです。DSは以前から何かトライしてみようと思っていましたが、どうせならよく知っている台湾にしようと思いました。行ったことのある場所はすぐに回答できましたが、マイナーなエリアの問題になると難しかったですね。取得した資格を生かす、というのは難しいところですが、接客の中で自信にはなりました。先日も台湾に行かれるご夫婦の対応をしましたが、ご希望に沿う提案をしたところ、大変満足していただけました。
Q.旅行業界に長くいて感じていることはありますか
若いスタッフとの世代的なギャップでしょうか。これは当社だけではないと思いますが、若いスタッフには旅行会社で働いているという意識があまりないように思います。むしろインターネットのベンチャー企業にいる感覚なのでしょう。その理由の1つに、彼らはあまり海外旅行に行きません。30代だとかろうじて1年に1回程度は出ていますが、30歳以下になると、お金の使い方がまったく違いますね。
私は、旅行業界が華やかだった頃も経験しているので、研修や添乗も含めて積極的に海外へ出ました。台湾も好きですが、行かず嫌いだったハワイも行ってみたら良くて、結局10回以上も行ったほどです。それでも行ったことがない国やエリアも多く、時間とお金があるならどこにでも行きたいと思っていますよ。おそらく、これまで海外旅行に費やした費用を合計すると、マンションの頭金くらいにはなると思いますが、それだけの時間と費用をつぎ込んだ経験が残っているので、後悔はまったくないです。
Q.若い世代に何かアドバイスをお願いします
旅行会社で働いているのに旅行に関心が薄いことに対して、ジレンマを感じた時期もありました。でも、私たちが若い頃は怒られて、怒鳴られて仕事を覚えましたが、今の子は怒られ慣れていない、というように、育ってきた環境や時代が違うことを考えると、それも仕方ないのかなと思うようになりました。
でも、旅行はやはり“経験”です。行ってみなければ分からないし、一度でも足を運べば分かることもあります。私はこれからも、できる範囲で、なるべく多くの場所を旅したいと思っています。
ありがとうございました