日本旅行、先行受注の拡大呼び掛け−ヨーロッパを重点地域に

永尾氏は「航空会社にとって、インターネットで直販した方が利益は高いという話もあり、座席が非常に取りにくくなっている」と指摘。加えて、ハワイやミクロネシアでは、日本航空(JL)の減便や機材小型化による座席供給量の減少で、座席が確保しにくいという。上期商品ではヨーロッパの商品に初めて早期申込割引を設定するなど、早期申込特典を強化し先行受注促進をはかる。また、日本旅行東京エージェント支店支店長の小川秀夫氏は、昨年4月から6月の第2四半期をみると、海外旅行の場合3月末までで約74%の受注があったことから「3月までにそこまでの先行受注をしていただければ、各店の第2四半期の目標達成になるのでは」と旅行会社に先行受注への取り組み強化を呼びかけた。

▽重点方面はヨーロッパ、チャーター便の利用も
2011年度の重点方面にはヨーロッパを設定。2011年から13年の3年にわたり、「もっと好きになる。ヨーロッパ」キャンペーンを実施し、ベストシーズンに焦点をあてた商品を展開する予定だ。2011年の上半期はフランスとスペインを重点国に設定。スペインではアルハンブラ宮殿の夕焼けや夜景鑑賞、フランスではラベンダー畑の訪問といった、その国ならではの風景にこだわったコースを設定したほか、キャンペーン独自の食事メニューも用意した。
さらに、ヨーロッパツアー参加者を対象にフォトコンテストも実施。また、キャンペーンの特別商品として、JLが撤退して座席が減少したイタリアでメリディアーナ・フライ航空(IG)やハイフライ航空(5K)のチャーター利用商品も設定し、早期申込割引も実施する。
なお、同社では2011年上期から、マッハ、ベストツアーに加え、今まで不定期だった「行っ得」シリーズを定期化し、価格訴求型の中押し商品として展開するほか、販売状況に応じて廉価型商品として「ザ・バーゲン(仮)」を設定しアジアを中心に展開していく考えだ。
※訂正案内(編集部 2011年2月18日 10時10分)
永尾邦洋氏のお名前に誤りがありました。お詫びするとともに修正いたします。