日旅、関西の店舗網活用し「選ばれる会社」に−西日本海外旅行商品部部長

  • 2011年2月9日
 日本旅行西日本海外旅行商品部部長の黒田満之氏は2月8日、本誌インタビューに応じ、各店舗のコンサルティング機能を強化することで販売の拡大をねらう考えを示した。日本旅行は大阪駅などJR西日本の主要駅にTiS店舗を構えており、黒田氏は「恵まれた販売網を基盤として持っている。それをどう活かすかだと思っている」と説明。その上で、「お客様と相対してしっかりとコンサルティング型の事業を確立し、日本旅行の店舗に来ていただける環境づくりをしてくことが一番大きな戦略」と語った。

 日本旅行ではすでに、2008年11月に新宿支店4階に「ヨーロッパプラザ」を設置し、添乗員がヨーロッパ旅行の相談に応じるなどコンサルティング事業に着手。2009年10月にはTiS大阪、TiS三ノ宮、天王寺、京都四条の各支店にも「ヨーロッパデスク」を開設。これは新宿の成功を受けたもので、立地のよい関西の店舗で展開することで需要の取り込みを強化したい考え。

 また、西日本営業本部の入居するビルにJR西日本ジパング倶楽部会員向けの「ジパングプラザ」を設置しており、セミナーや文化教室、旅の講座を開催。今後は、現在JR大阪駅で進んでいる開発プロジェクトにあわせ、TiS大阪の店舗面積を拡大してセミナールームやイベントスペースを設置し、4月にリニューアルオープンする予定だ。

 黒田氏はこうした取り組みについて、ネット販売が増加する中で「やり方として時代に逆行しているかもしれないという不安がないわけではない」と言及。しかし、「情報を集約し、安心感を抱けるようなものをしっかりと提供できることこそが旅行業として生き残る根本ではないか」とし、コンサルティング機能への注力の意義を語った。

 なお、インタビューの詳細は後日に掲載予定だ。


▽関連記事
日本旅行、ヨーロッパデスク設置で販売力が向上−仮予約率も上昇(2010/10/29)
日本旅行、関西4店舗にヨーロッパ専門デスク設置−成約率も高く好評(2009/10/23)
日本旅行、ヨーロッパパッケージ専門店を開設へ−添乗員の旅行相談も(2008/11/06)