ルフトハンザ新CEO、11年は回復から成長へ−日本は持続的成長のモデルに

  • 2011年1月25日
 ルフトハンザ・ドイツ航空(LH)などの親会社であるドイチェ・ルフトハンザAG取締役会長兼CEOのクリストフ・フランツ氏が1月24日、本誌インタビューに応じ、2010年は景気後退からの回復期であったとし、2011年は「本当の成長モードをめざす」と語った。また、日本市場については「持続的成長のモデルケースであると思う」とし、重要性を強調した。

 2011年は、機材の刷新を進め、座席供給量を増加すると説明。長距離路線では順次ボーイングB747型機をエアバスA380型機で置き換えるほか、欧州内路線のエアバスA320型ファミリーやボーイングB737型機でも新シートを導入。新シートは、「1席あたりの空間は維持しつつ、(1機あたりの)座席を増やせるようにデザインしている」といい、その他の保有機材の運用効率の最大化もはかることで、座席供給量は前年比15%近く増加する計画だ。

 また、日本市場を「持続的成長のモデル」とする根拠として、「LHは50年にわたって日本市場で継続的に成長してきた」と説明。スイス・インターナショナル・エアラインズ(LX)とオーストリア航空(OS)との経営統合を経て、「日本はアジア市場全体の売上の3分の1を占めている」といい、「間違いなく最重要市場」と強調した。


▽A380を「東京」と命名−就航50周年、日独友好150周年記念で

 LHは、1月24日に日本就航50周年を迎えたこと、そして2011年が日独間の有効条約締結150周年であることを記念し、4機目のA380型機を「東京」と命名した。同日、フランツ氏やLHアジア・太平洋地区副社長のウーヴェ・ミュラー氏、日本支社長のオットー・ベンツ氏のほか、東京都知事の石原慎太郎氏、駐日ドイツ連邦共和国大使のフォルカー・シュタンツェル氏、国土交通省東京航空局成田空港事務所次長の内藤博之氏、成田国際空港(NAA)代表取締役副社長の小堀陽史氏の列席のもと、記念式典を開催した。

 式典でフランツ氏は、「A380型機を投入したことで、日本市場でさらなる成功を築けた」と挨拶。石原氏も「(命名は)嬉しく名誉なこと」と歓迎した。