新ユナイテッド航空、日本路線は維持、拡大へ−従来の営業戦略に固執せず

  • 2011年1月19日
 ユナイテッド航空(UA)アジア・太平洋地区副社長のジェームス・ミュラー氏は1月18日の記者会見で、コンチネンタル航空(CO)との統合作業の進捗状況を説明した。UAでは、今春中に顧客サービスとマーケティング活動を統合するほか、年内に運航許可証の統合を予定。さらに、2012年1月にはマイレージプログラムを一本化する計画という。ミュラー氏は、日本市場においてUAがビジネス需要、COがレジャー需要に強みを持ち、路線網を含めて理想的な補完関係にあるとし、2社の現路線を堅持すると同時に拡大をめざす方針を示した。

 日本市場では、すでに成田と関空においてオフィスやチェックインカウンターなどの統合がほぼ完了。今後の展開としては、運航許可証の統合後にUA、CO、コンチネンタル・ミクロネシア航空の機材を柔軟に配置できるようになるほか、機内プロダクトでも、日本発着の米国線とアジアへの全便でビジネスクラスへの新フルフラットシート導入を継続。日本語ウェブサイトも2012年第1四半期中に統一する予定という。

 また、2社の営業戦略については、「新しい会社が誕生し、まったく新しいプロダクトやサービスを提供する」ことから、これまでの2社の戦略にとらわれず、「日本で培ってきた力強い関係に基づいた新しいやり方」を模索する考え。具体的には「今年上半期にはある程度の姿を見出したい」とし、2011年度下期から本格的に旅行会社に対する統一的な営業を展開する方針を示した。

 このほか、昨年には発着枠を得られなかった羽田路線については、「すでに第一歩として、昨夏にはCOがグアムへのチャーター便を開始している」とし、「今後も就航の可能性を探り、日米間で発着枠がさらに拡大すればまた申請したい」と語った。