高雄市、台湾南部の観光商品造成に期待−観光セミナー開催

  • 2010年11月4日
 高雄市政府は11月1日、東京都内で「2010高雄観光セミナー」を開催した。観光促進団の一行は、前日10月31日に就航したチャイナエアライン(CI)の成田/高雄線の高雄発初便で来日。団長を務める高雄市政府観光局局長の林崑山氏は、「高雄と成田が直行便で結ばれ、年末には高雄市と高雄県の合併も控えている。良い治安、温暖な気候、円高などの要因も相まって、見どころの多い高雄を訪れることが非常に便利になったと考えている」と挨拶。さらに、高雄を紹介する日本語のウェブサイトを設けたことや、都内でラッピングバスを走らせるなど認知度向上策を強化したことを紹介した。さらに、今後冬から春にかけての見どころとして、2月の高雄ランタンフェスティバル、4月の内門宋江陣まつりを挙げ、「台湾の伝統行事にふれてほしい」と述べて日本人観光客のさらなる訪問に期待を示した。

 2009年に台湾を訪問した日本人観光客は100万661人。2010年1月から9月の実績でも前年比6%増の78万人と好調な伸びを記録している。下期には、10月31日にCIが成田/高雄線と羽田/松山線を開設。従来の成田/台北線に加え、週36便の運航スケジュールとなったほか、周遊のコース設定の自由度が大きく向上した。これにより、今年は120万人の誘致を目標にしている。

 また、台北駐日経済文化代表処副代表の羅坤燦氏は、「CIの新路線開設、大高雄市の誕生により、台湾南部の旅行商品造成を大いに期待している」と語り、「高雄は空気が良く物価も安い。日本人にも気に入ってもらえるだろう」と述べた。高雄郊外には台湾最南端の恒春半島があり、ダイビングやビーチで楽しむマリンスポーツが盛んだが、CIも成田/高雄線の開設記念として、来年1月29日までサーフボートの超過料金を2枚分まで無料にするサービスを実施するなど、新デスティネーションの開拓に足並みを揃えている。