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9月の日本人出国者数は3.1%減、7ヶ月ぶりの減少−訪日は過去最高値を記録

  • 2010年10月26日
 日本政府観光局(JNTO)によると、2010年9月の日本人出国者数(推計値)は、前年比3.1%減の154万2000人となり、7ヶ月ぶりの減少となった。JNTOでは、昨年のシルバーウィークで海外需要が急増した反動に起因すると分析。また、限定的ではあるが、尖閣諸島問題の影響もあったとの見方だ。一方、円高傾向や上海万博の開催などは旅行需要にプラスに作用したとみている。

 また、訪日外客数は34.0%増の71万7800人で、9月単月で過去最高を記録するとともに、11ヶ月連続での増加となった。昨年9月は円高や景気の低迷などが影響し16.5%減と落ち込んだが、その反動で増加幅が増えた。

 訪日外客数の主要15市場では、インドを除く全市場で前年同月を上回った。なかでも韓国が航空座席供給量の増加や、訪日旅行の宣伝効果、大型連休の影響などで83.7%増と大幅増となった。また、中国は9月単月で過去最高の13万7500人となり、はじめて10万人台に達した。中国経済が好調であることや、大型連休の影響、クルーズ船需要や訪日観光ビザ緩和によるFITの増加などがその要因とみている。尖閣諸島問題の影響でインセンティブや公務旅行を中心に訪日旅行を取り消す例もあったが、観光旅行に関してはすでに予約や支払いをしていた旅行者が多かったため、影響は限定的であったという。

 なお、2010年度上期(2010年4月1日〜9月30日)の累計出国者数は、4月からの積み上げが奏功し10.6%増の837万7355人となった。また、訪日外客数も35.5%増の458万6306人と好調に推移した。