JATA、支部の運営体制変更へ−定款変更案が了承、理事は最大10名削減

  • 2010年10月21日
 日本旅行業協会(JATA)は10月20日、臨時総会を開催し、定款変更案と公益目的支出計画案の了承を得た。これは、一般社団法人への移行をめざすためのもの。役員体制の変更による意思決定の迅速化や組織運営の柔軟性の確保などのほか、支部の運営体制も見直すことを盛り込んだ。今後、一般社団法人としての設立登記の日から施行する。

 全国8支部のあり方は、これまでは法令上「法人格なき任意団体」としての位置づけであったのに対し、一般社団法人への移行後は、JATAの支部として明確に位置づける。これに伴い、従来は支部への入会は任意であったところを、本部の正会員と協力会員で支部管轄地域内に事務所を置く会社、団体、個人すべてを支部の構成員とすることに変更。従来は支部単位で会費、入会金を徴収していたが廃止し、本部と会計を一本化する。

 支部の活動は、予算の範囲内で従来どおり実施。ただし、総合旅行業務取扱管理者研修の補習講習会は、コンプライアンスの観点から試験実施機関が実施すべきものではないと判断した。また、会費制度を廃止することから、支部総会は開く必要がなくなる。

 支部長など幹事会の人事では、支部構成員の推薦に基づいて幹事を選出し、幹事会で支部長と副支部長を選出。従来は支部総会で承認していたが、JATA会長が支部長を任命する。支部事務局の体制は現行通りだが、出向者や臨時職員との契約を整備する。また、ほぼ都府県ごとに存在する「地区会」については、各支部内で「県委員会」として内部組織化する。

 なお、定款全体では9章から14章、55条から58条に増加。変更点のうち、役員体制では、理事を「20名以上25名以内」から「15名以内」に削減し、これにあわせて常務理事と常務理事会を廃止。運営役員も「20名以上25名以内」から「25名以内」とし、下限を撤廃する。


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