アクセスランキング、1位はトラベランド会社分割、羽田特集もランクイン
[総評] 今週は、ジェイティービー(JTB)の店舗戦略についての記事が入りました。JTBトラベランドを会社分割し、その事業を地域事業会社に承継するものです。再編は来年4月1日を予定しており、その後は地域事業会社が引き継いだ店舗を各地域の実情にあわせて運営していくことになります。JTBトラベランドがこれまで続けてきたビジネスモデルを否定するものではなく、トラベランド型の運営効率の高い店舗に、地域特性への適応という新たな価値を加えようとするものです。
また、今回の事業再編は、JTBが中長期的な目標として掲げるデスティネーション・マネージメント・カンパニー(DMC)への歩みの一環でもあります。DMCとは、自社が所在する地元に密着することにより、旅行の出発地としても目的地としてもその特性を把握し、商品・サービスの開発や販売、情報発信に活用しようとするものです。
これは、例えば東京で大きなケーキを作ってそれを切り分けるか、地方で小さなケーキを作るか、というような議論ですが、消費者のニーズが細分化する中では、好みにあわせた小さなケーキへの取り組みは一つの合理的な道でしょう。ただし、大きなケーキにもコスト削減などのメリットがありますし、一方ではインターネットで消費者がケーキの材料を購入でき美味しいレシピも手に入る時代ですから、単純にどれが正解とは言い切れません。
ただ、旅行商品や素材の単なる流通インフラとしての旅行会社の役割が、今後も縮小していくことはまず間違いありません。形のあるものなら別ですが、航空券にしろホテルクーポンにしろ、そのもの自体は単なる情報(データ)です。何の工夫もせずそれを右から左に流すだけであれば、コンピューターがやってくれます。システムさえあれば、旅行会社でなくても代替できるのです。
そう考えますと、JTBの今回の取り組みは単なる流通拠点として店舗をとらえるだけでなく、「そこに人がいる」ことに意味を与えようとするもので、現在策定中という具体的な取り組みに注目したいと思います。
なお、今週は羽田空港関係の話題もいくつかランクインしました。羽田空港の国際化もいよいよあと3週間程度を残すのみで、路線もほぼ出そろうなど全体像も見えてきています。4位に入った「羽田特集」は、国際化の概要や今後の展望をお伝えする内容ですが、今後複数回にわたって羽田空港国際化についてお伝えしていく方針です。特設サイトの開設も近々予定しておりますので、どうぞご活用ください。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年10月第2週:10月4日2時〜10月8日18時)
第1位
◆JTB、トラベランド店舗を地域各社に再編−首都圏法人営業、国内仕入関連も(10/10/05)
第2位
◆ジャルパック、オペレーター事業縮小、人員削減も−北米・オセアニアで(10/10/07)
第3位
◆大韓航空、成田ラウンジを増床−120席、1席あたりの面積も拡大(10/10/07)
第4位
◆羽田特集:大交流時代へ−成長戦略から見る首都圏空港の将来像(10/10/05)
第5位
◆ユナイテッド航空とコンチネンタル航空の合併完了、来春にプロダクト統合へ(10/10/04)
第6位
◆シンガポール航空、羽田線にあわせ新機内食など発表−「ポテンシャル」確信(10/10/04)
第7位
◆日本航空とカンタス航空がコードシェア拡大−JL運休に対応(10/10/04)
第8位
◆全日空、羽田国際線記念で新運賃、期間と路線限定で販売開始(10/10/05)
第9位
◆全日空とハワイアン航空、提携を合意−コードシェアやマイレージで(10/10/07)
第10位
◆JATA、役員数削減で意思決定を迅速化へ−一般社団法人に移行で定款変更案(10/10/04)
また、今回の事業再編は、JTBが中長期的な目標として掲げるデスティネーション・マネージメント・カンパニー(DMC)への歩みの一環でもあります。DMCとは、自社が所在する地元に密着することにより、旅行の出発地としても目的地としてもその特性を把握し、商品・サービスの開発や販売、情報発信に活用しようとするものです。
これは、例えば東京で大きなケーキを作ってそれを切り分けるか、地方で小さなケーキを作るか、というような議論ですが、消費者のニーズが細分化する中では、好みにあわせた小さなケーキへの取り組みは一つの合理的な道でしょう。ただし、大きなケーキにもコスト削減などのメリットがありますし、一方ではインターネットで消費者がケーキの材料を購入でき美味しいレシピも手に入る時代ですから、単純にどれが正解とは言い切れません。
ただ、旅行商品や素材の単なる流通インフラとしての旅行会社の役割が、今後も縮小していくことはまず間違いありません。形のあるものなら別ですが、航空券にしろホテルクーポンにしろ、そのもの自体は単なる情報(データ)です。何の工夫もせずそれを右から左に流すだけであれば、コンピューターがやってくれます。システムさえあれば、旅行会社でなくても代替できるのです。
そう考えますと、JTBの今回の取り組みは単なる流通拠点として店舗をとらえるだけでなく、「そこに人がいる」ことに意味を与えようとするもので、現在策定中という具体的な取り組みに注目したいと思います。
なお、今週は羽田空港関係の話題もいくつかランクインしました。羽田空港の国際化もいよいよあと3週間程度を残すのみで、路線もほぼ出そろうなど全体像も見えてきています。4位に入った「羽田特集」は、国際化の概要や今後の展望をお伝えする内容ですが、今後複数回にわたって羽田空港国際化についてお伝えしていく方針です。特設サイトの開設も近々予定しておりますので、どうぞご活用ください。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年10月第2週:10月4日2時〜10月8日18時)
第1位
◆JTB、トラベランド店舗を地域各社に再編−首都圏法人営業、国内仕入関連も(10/10/05)
第2位
◆ジャルパック、オペレーター事業縮小、人員削減も−北米・オセアニアで(10/10/07)
第3位
◆大韓航空、成田ラウンジを増床−120席、1席あたりの面積も拡大(10/10/07)
第4位
◆羽田特集:大交流時代へ−成長戦略から見る首都圏空港の将来像(10/10/05)
第5位
◆ユナイテッド航空とコンチネンタル航空の合併完了、来春にプロダクト統合へ(10/10/04)
第6位
◆シンガポール航空、羽田線にあわせ新機内食など発表−「ポテンシャル」確信(10/10/04)
第7位
◆日本航空とカンタス航空がコードシェア拡大−JL運休に対応(10/10/04)
第8位
◆全日空、羽田国際線記念で新運賃、期間と路線限定で販売開始(10/10/05)
第9位
◆全日空とハワイアン航空、提携を合意−コードシェアやマイレージで(10/10/07)
第10位
◆JATA、役員数削減で意思決定を迅速化へ−一般社団法人に移行で定款変更案(10/10/04)