JATA関東支部、CS推進セミナー開催−顧客満足度の向上へ関係各社で協力を

北湯口氏は、これまで添乗員やセンダーを務めた経験から、関係各所とのやり取りを例に挙げて「なぜこの業務が必要か」を説明。国内旅行と海外旅行、バス会社と航空会社、旅館とホテル、それぞれの要望や依頼にはすべて理由があるという。海外添乗時代には例えば、ドイツの地方のホテルで荷物全てに部屋番号を記載してほしいという要望があった。名前で確認できるのに二度手間ではないか、と感じたが、実は日本人の名前はアルファベットで記載していても現地ポーターにとって理解しにくいため荷物の誤配を防ぐとともにすばやく部屋に配布することを考慮したものだったという。
北湯口氏は、「全て理由があり、最終的にお客様に迷惑がかからないようにするためのものであると理解し、協力することが重要」と述べる。「航空会社のミスでもお客様にとっては旅行会社のミスになる。互いに協力することで結果的にお客様の満足度が向上する」といい、旅行業にとってCS向上は関係各所との協力、連携が必要と訴える。参加したのはベテランや役員クラスが中心であったが、「基本的なことばかりだと思ったが、どれも重要なことだと改めて感じた」という意見も挙がっていた。また、ANAセールスではA2INFOというインターネット上の情報提供サービスを活用して実際に起こった要望や依頼について掲載しており、具体例を参照することができるという。