トルコ航空（TK）は9月22日、レイルヨーロッパと地球の歩き方と共同で、個人旅行者（FIT）を対象とした旅行を提案するウェブサイト「欧州自由区」を立ち上げた。TKはイスタンブールをハブとしてヨーロッパ約70都市へのネットワークがあることから、TKを利用してヨーロッパを鉄道で巡る周遊旅行をアピールする。TK日本支社長のトゥーバ・トプタン・ヤブズ氏は、「リピーターにつなげたい」とのねらいを語り、「現在のトルコの旅行商品はパターン化されている。欧州へのネットワークが強いことを知ってもらい自由な旅行を提案できれば」と語った。

　ウェブサイトでは、TKのフライトとレイルヨーロッパの鉄道ネットワークを組み合わせたモデルコース2ルートを紹介。TKはイスタンブールをゲートウェイとして、ヨーロッパ各地をまわりその中の1都市から帰国するオープンジョーでも料金は同じであることから、鉄道との組み合わせが柔軟にでき旅行者にとっても利便性が高い。また、地球の歩き方が観光情報を含めてプランを紹介することで、需要喚起につながり新しい旅行形態を提案できる。ウェブサイトでは自分でつくったルートの見積もりを受け付けるコーナーも立ち上げた。このほか、地球の歩き方では21コースの商品を設定し、今後は関空発もあわせて30コース程度まで拡大していく予定だ。

　また、TKの東京路線ではイスタンブール着が夜のためヨーロッパ各都市へ乗り継ぐには1泊する必要があり販売上ネックになるととらえていたが、あえて1泊することで「ヨーロッパ周遊でさらに1都市まわれる」ことをメリットとして訴求していく。現在、TKの乗り継ぎ需要は東京発が20％で関空発は30％程度。イスタンブールの魅力付けによりTKで行くヨーロッパ旅行を定着させる考えだ。東京路線では、週4便から6便に増便したことでそれまで15％だったFITのシェアが2010年は35％に着地する見込み。メインのパッケージ商品は維持しながらFITシェアも増やしていく考えだ。


▽欧州自由区
http://ojku.jp