日本政府観光局（JNTO）によると、2010年6月の日本人出国者数（推計値）は、前年比39.1％増の131万9000人であった。単月では4ヶ月連続のプラス成長で、1月から6月までの上半期で10.8％増の791万1000人となった。JNTOでは、2009年6月は新型インフルエンザが発生したため大幅に落ち込んだが、その反動が生じたこともあり増加幅が拡大したと分析。また、上海万博やFIFAワールドカップ開催が海外旅行需要にプラスに作用したと見ている。

　訪日外客数も59.7％増の67万8000人と大幅に増加。8ヶ月連続の増加で、出国者数と同様に前年の落ち込みからの反動で増加幅が増えた。また、1月から6月までの上半期は35.8％増の420万3000人で、2008年の433万6889人に次いで過去2番目に多い数値を記録した。背景には、成田空港の発着枠拡大に加え、各国で展開するプロモーション、航空座席数の増加、景気の回復傾向などが影響したことがあるようだ。

　訪日外客数を重点市場別にみると、6月単月では1.2％減となったカナダ以外全てがプラス成長。とりわけ中国、シンガポール、台湾、香港が大幅増となった。また、上半期では全てのデスティネーションが前年を上回る結果となった。