楽天トラベル、海外展開を強化−国内旅行の3分の1以上のシェアめざす

インバウンドについては、重要な点としてインバウンドの日本在庫販売ができることをあげる。現在契約する約2万4000軒の宿泊施設のうち、4000軒がインバウンドの受け入れを実施しているが、インバウンド向けの商品は高値で固定されており、季節ごとの料金の設定やプランのバラエティが少ないという。取扱数も「日本国内のインバウンドのウェブサイトとしては最大だが、まだまだ数は少ない」とし、フォーラムに参加した宿泊施設関係者に対し、インバウンドへの参入を訴えた。
楽天トラベルの2009年度の取扱高は3051億円で、ジェイティービー(JTB)、近畿日本ツーリスト(KNT)、阪急交通社、日本旅行についで業界内で第5位となった。他社の取扱高が減少、または微増にとどまるなか17.2%増と伸びを見せており、岡武氏は2010年は取扱高は約3600億超、伸び率は20%以上を見込む。日本のオンライン旅行市場は潜在的な需要が多く残されているとの考えで、市場規模は2010年に23.6%増の取扱高1兆3665億5000万円、2011年は26.6%増の1兆6018億5000万円になると予測。そのうえで「来年は2位から3位になるのでは」と、さらなる伸張に自信をみせた。