牧野航空旅行が業務停止、破産手続開始へ−7月6日以降の企画旅行不可能に

  • 2010年7月5日
 北海道を地場とする第1種旅行会社の牧野航空旅行は7月2日、札幌地方裁判所に対して破産手続開始決定を申し立てるための事前通告をおこなった。同日には旅行業務を停止しており、ウェブサイトに案内文を掲載している。ウェブサイト上の文面によると、消費者から申し込みを受けていた同社の企画旅行は7月6日以降実施が不可能となり、個別の運送や宿泊などの旅行手配も同様に実施できなくなったという。

 他社の募集型企画旅行については、「お客様の旅行が滞りなく実施されますよう、弊社から各々の企画旅行実施会社にお願いを致しております」とし、確認のため該当の旅行会社に連絡するよう求めている。他社の募集型企画旅行商品以外で発生した消費者債権については、7000万円を限度として日本旅行業協会(JATA)による弁済保証金制度が適用されると案内。「弁済保証金制度の適用を受けるため、お客様との旅行取引記録リストを直ちに同協会に提出する」という。

 なお、同社は1961年4月設立で観光庁長官登録旅行業第260号。国内外の個人・団体旅行や視察旅行、研修ツアー学術会議などの手配、チャーター便を利用したツアーの設定などを手がけていた。一時は香港資本のエキスプレス・トラベルの傘下に入ったが、エキスプレス・トラベルが2008年11月に自己破産した際に資本関係を解消し、当時副社長であった五ノ井壽一氏が代表取締役社長に就任していた。