日本航空、5月は営業損失29.7億円、売上は好調−追加の路線減は可能性薄か
日本航空(JL)が6月30日の定例会見で発表した、日本航空インターナショナル(JLI)の2010年5月の営業損益は29億6700万円の赤字(前年:259億800万円の赤字)であった。営業収益は前年比6.2%増の988億4600万円となった。国際線が旅客・貨物ともに好調で、コスト削減もあって足元の業績が着実に回復。東京地方裁判所に同日提出したJL、JLI、ジャルキャピタルの資産評価結果を反映して試算すると、減価償却費の減少により速報値ベースで36億6900万円の黒字になるという。
JL社長の大西賢氏は会見の冒頭、「路線の見直しと機材の小型化、いくらかの景気の持ち直しにより、6月も堅調な手ごたえを感じている」とし、「引き続き社員一丸となって、安全運航を堅持しながらJLグループの着実な再生につなげていきたい」と強調した。
▽債務超過額1兆円超、7月1日から金融機関と金融支援交渉へ
JLとJLI、ジャルキャピタルが6月30日に東京地裁に提出した財産評定後貸借対照表で、3社の債務超過額は1兆9億5000万円となった。JLグループ全体では9500億円程度で、1月時点の見込みから約1000億円増加したという。大型機の退役、路便計画の見直し、人員削減などを織り込んで資産査定をしたところ、負債額が2500億円増加。ただし、業績が回復傾向にあるため、経常損益では1500億円程度改善し、結果的に約1000億円の増加となった。
これを受けて、JLでは7月1日から金融機関と追加の金融支援について交渉入り。交渉の中で路便計画や人員削減の積み増しを求められる可能性もあるが、法人管財人職務執行者である企業再生支援機構代表取締役専務の中村彰利氏は、現在の計画が「ぎりぎり」であると強調。大西氏も「路便をこれ以上切ると、我々が返済する減資を失っていく状況になるので、話としてその方向には行かないのではないか」との見方を示した。
JL社長の大西賢氏は会見の冒頭、「路線の見直しと機材の小型化、いくらかの景気の持ち直しにより、6月も堅調な手ごたえを感じている」とし、「引き続き社員一丸となって、安全運航を堅持しながらJLグループの着実な再生につなげていきたい」と強調した。
▽債務超過額1兆円超、7月1日から金融機関と金融支援交渉へ
JLとJLI、ジャルキャピタルが6月30日に東京地裁に提出した財産評定後貸借対照表で、3社の債務超過額は1兆9億5000万円となった。JLグループ全体では9500億円程度で、1月時点の見込みから約1000億円増加したという。大型機の退役、路便計画の見直し、人員削減などを織り込んで資産査定をしたところ、負債額が2500億円増加。ただし、業績が回復傾向にあるため、経常損益では1500億円程度改善し、結果的に約1000億円の増加となった。
これを受けて、JLでは7月1日から金融機関と追加の金融支援について交渉入り。交渉の中で路便計画や人員削減の積み増しを求められる可能性もあるが、法人管財人職務執行者である企業再生支援機構代表取締役専務の中村彰利氏は、現在の計画が「ぎりぎり」であると強調。大西氏も「路便をこれ以上切ると、我々が返済する減資を失っていく状況になるので、話としてその方向には行かないのではないか」との見方を示した。