スカンジナビア政観、冬場の集客増に積極姿勢−日本人宿泊が増加傾向

  • 2010年6月11日
 スカンジナビア政府観光局(STB)は6月8日、スカンジナビアセミナー2010を開催して冬のツアー造成を促した。STB日本支局長の宮本拓氏によると、2009年は新型インフルエンザの影響により泊数が振るわなかったものの、デンマークは3.7%増、ノルウェーは8%減、スウェーデンは10%減となり、全体では8.5%減にとどまったという。

 また、2009年10月から2010年3月までに限定すると、デンマーク9.3%増、ノルウェー22.2%増、スウェーデンがわずかに減少し0.5%減と、全体では8.5%の増加という結果となった。昨年から展開しているテレビや雑誌などのメディア露出や、mixiやツイッターといったダイレクトコンシューマーへの働きかけが奏功しているようだ。

 ただし、泊数統計の72%は夏場の半年間で占めていることからスカンジナビアが夏のデスティネーションとして認知されていると分析。今後は、「冬場のシェアを40%くらいまであげたい」と目標を述べ、引き続きメディアやウェブを利用して冬のスカンジナビアの魅力をさらに伝えていく。

 次に登壇したSTBマーケティングエグゼクティブの佐藤祐子氏は、冬の魅力をクリスマスマーケット、フィヨルド、オーロラの3つに分けて説明。1つだけでなく2つのテーマを組み合わせる、あるいはクリスマスマーケットに出かけがてら、街歩きでショップを散策するといったスカンジナビアならではの魅力を加えることを提案した。スカンジナビアプロダクトマニュアルも今年は内容を一新し、4月には日本語のトラベルマップとガイドも発行している。

 このほか、カーボンオフセットプログラムや代替ジェット燃料開発など、環境への取り組みに注力しているスカンジナビア航空(SK)を活用した視察旅行や、オーロラ観賞の沿岸急行船「フッティールーテン」の利用を提案。また、消費者向けにはSK機内で撮影されたものをテーマにフォトコンテストを開催する。