アクセスランキング、1位はHIS新ブランド、2位はTAM航空のスター加盟

  • 2010年5月22日
[総評] 今週は、米国フロリダ州のオーランドで開催されていた旅行の見本市と商談会「インターナショナル・パウワウ」を取材してきました。パウワウへの参加はこれが初めてだったのですが、日本から70名以上が参加し、出展した現地旅行業者と熱心に商談する様子を見て、減少傾向にあるとはいえ年間300万人近い日本人が訪れるデスティネーションの重みを肌に感じた1週間でした。

 さて、今週の1位はエイチ・アイ・エス(HIS)が上質な旅を提案する新ブランド「クオリタ」を立ち上げた記事です。HISではこれまでも、「いい旅研究室」や新カテゴリー「チャオ・プレミアム」を開始するなど、「質」を打ち出す取り組みが続いています。

 HISのブランドイメージとして「安さ」が先行していることは間違いないでしょう。しかし、一般に広く浸透していることは間違いなく、ここで「質の高さ」がブランドイメージに加われば、新たな顧客層の開拓やブランドの安定性の確保など多くのメリットが期待でき、他社からすれば脅威となるでしょう。

 「安かろう悪かろう」という言葉の通り、一般的に値段と品質は反比例するものですが、例えばユニクロのようにこれらの相反するイメージを両立できているケースもあります。

 昨年掲載したインタビューの中で、いい旅研究室室長の染谷明彦氏は、「いい旅」のカギは「期待値」にあると話されていました(リンク)が、確かにユニクロも「この値段でこの品質ならば満足」と感じさせることで成功しているように思います。HISのこうした取り組みに対して消費者が今後どう反応するか、非常に興味深いところです。

 このほか、TAM航空(JJ)のスターアライアンス加盟の記事が2位に入りました。パウワウの会場でも南米系の参加者の多さに驚きましたが、日本の旅行業界にとっても南米はアウトバウンド、インバウンドともに今後拡大を望める市場です。

 日本/南米間の需要は米系航空会社やカンタス航空(QF)も力を入れていますが、JJが全日空(NH)とのコードシェアで日本に就航することで競争が増し、新たな需要が喚起されることを期待したいと思います。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年5月第4週:5月17日2時〜5月21日18時)
第1位
HIS、新ブランド「QUALITA」で上質な旅を提案−3年で売上100億円めざす(10/05/18)

第2位
TAM航空、スターアライアンスに加盟−NHとの共同運航は9月からを予定(10/05/17)

第3位
第1種のファー・イースト・トラベル・センターが倒産へ、業界環境悪化で(10/05/17)

第4位
ハワイアン航空、羽田/ホノルル線就航へ準備進む−2便目の運航もめざす(10/05/20)

第5位
パウワウ開幕、参加者増加で35億ドル超の効果見込む−旅行促進法に期待(10/05/19)

第6位
キャセイパシフィック航空、羽田/香港線を申請、1日2便で(10/05/20)

第7位
タイ国際航空、就航50周年で日本市場重視変わらず−羽田/バンコク線就航へ(10/05/19)

第8位
スターフライヤー、2009年度は減収も初の黒字達成、10年度は増収増益へ(10/05/18)

第9位
日本航空、バンコク線を一部減便へ−関西と中部で、全日空は通常通り(10/05/19)

第10位
デルタ航空、アトランタ線にフルフラットシート導入、共同キャンペーン実施(10/05/17)