アクセスランキング、1位は羽田の米国線、2位はグッドラックツアー

  • 2010年5月15日
[総評] 今週の1位は、羽田/米国線についての記事が入りました。米国企業側に割り振られた1日あたり4便分の発着枠が仮決定したもので、デルタ航空(DL)とアメリカン航空(AA)、ハワイアン航空(HA)が枠を獲得しました。DLは日系航空会社とのアライアンス関係がないこと、HAは日本未就航であることが考慮されたようです。一方、ユナイテッド航空(UA)とコンチネンタル航空(CO)は1便も得られませんでした。まったくの推測ですが、2社のアライアンスパートナーであり、日本国内で勢いのある全日空(NH)との関係を踏まえた判断かもしれません。

 また、今週は旅行会社のニュースが通常よりも注目を集めたように思います。2位のグッドラックツアーは業務の停止という大変残念なニュースです。取材を担当して事務所を訪れて記者の話では、従業員の方々が丁寧かつ真摯に対応されていたとのことで、そのお気持ちは察するに余りあります。業績悪化の一因は主力方面のタイの需要減退だそうですが、バンコクの混乱が増々深まるなかで旅行業界への影響のさらなる拡大が懸念されます。

 3位の阪急交通社、4位のクラブツーリズムの記事も多くのアクセスが集まりました。阪急交通社は2009年度に旅行取扱額で業界3位に入ったこと、クラツーは銀座に新規出店した富裕層向けサロンのねらいに関する記事です。クラツーもサロン開設の背景として業績好調を上げており、厳しい環境下でメディア系の2社が好業績をおさめていることは偶然ではないように感じます。

 ちょうどこの時期は決算関係の記事が多くなりますが、来年の今頃、旅行会社各社の業績はどのように変化しているでしょうか。外部環境による影響が多い業界ですし予想はできませんが、2社の今の好調さに共通する理由があるとすれば、旅行商品の流通のあり方として今求められている姿について考える良い材料になるかもしれません。(松本)


▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年5月第3週:5月10日2時〜5月14日18時)
第1位
羽田/米国線が仮決定、ハワイアン航空就航へ−DL2便、AA1便、UA・COはなし(10/05/10)

第2位
グッドラックツアーが業務停止、予約記録の振替対応など営業は継続(10/05/13)

第3位
阪急交通社、旅行取扱額で3位浮上−阪神航空と統合で2位も視野(10/05/10)

第4位
クラツー、「悲願」の銀座出店で富裕層強化−企画充実で取り込みへ(10/05/11)

第5位
日系2社、09年度の国際線旅客数は5%減、NHは微増−利用率は改善(10/05/11)

第6位
デルタ航空、デトロイト/サンパウロ線就航、10月21日から(10/05/11)

第7位
ラン航空、イースター島に日本人専用臨時便を運航−皆既日食にあわせ(10/05/10)

第8位
JTB、国内ダイナミックパッケージを開始−初年度販売目標は20億円(10/05/12)

第9位
アエロフロート・ロシア航空、一人旅の子供向け新サービスを開始(10/05/10)

第10位
ニッコウトラベル、09年度は営損1.7億円、売上高27%減−新中計で黒字化へ(10/05/12)