アクセスランキング、1位はW杯手配会社、日本航空の路線再編も高い注目
[総評] ゴールデンウィークもあっという間に終わってしまいましたが、皆様はどのように過ごされたでしょうか。旅行市場はといえば、日本航空(JL)と全日空(NH)の実績を見ると欧州とタイの影響が大きかったようで、2社合計の国際線旅客数は前年を8%ほど下回っています。この数字を見た際、新型インフルエンザ禍にみまわれた昨年よりも悪いのか、と考えてしまいましたが、新型インフルエンザの影響は昨年のゴールデンウィーク明けから本格化し、6月頃に最も大きく落ち込みましたので、8%減の数字だけで今年の市場を悲観する必要はないかもしれません。
さて、今週の1位はワールドカップ南アフリカ大会にあわせインターネット上で現地ツアーなどを販売していた業者「ツール・アフリカ」が、代金を受け取った後に連絡が取れなくなっている問題についてのニュースが入りました。情報が少なく、現時点で詳細に考察することは困難ですが、個人的に旅行業界のイメージ悪化を懸念しています。この業者はどうやら旅行業登録をしていないようなのですが、普通の消費者にとってはツアーや宿泊の手配を受け付ける業者であれば、旅行業登録の有無などあまり関係ないでしょう。一般報道ではその差を詳細には伝えないでしょうし、結果的に「旅行会社が消費者をあざむいた」ような印象が生まれかねません。
実際には旅行業登録をしていなければ弁済業務保証金もなく、消費者を保護する仕組みがありません。逆にいえば旅行会社であること、つまり旅行業登録をしていることは消費者にとっての安心感につながるわけですから、旅行会社の強みといえます。もちろんこの安心感を逆手にとるような会社など論外ですが、世界のどこにいてもウェブサイト一つで商売ができる状況の現在、そして消費者を守るべき旅行業法がこうした状況に追いついていない現在、旅行業界として「旅行会社の安心感」を打ち出す活動があって良いように思います。
今週はこのほか、JLの路線再編の記事にもアクセスが集中しました。これはサンパウロやアムステルダム、ブリスベン、デンパサールなど7地点からの追加撤退を含むもので、ちょうど3位にTAM航空(JJ)が東京事務所を開設し、NHとの共同運航でサンパウロ線の就航をねらおうとする記事と対照的な内容です。ゴールデンウィークの座席数でもJLは21.6%減、NHは1.6%増となっています。羽田空港の拡張まで半年を切るなど日本の空は激変のさなかにありますが、2社の今後の展開から目が離せません。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年4月第5週、5月第1週:4月26日2時〜5月7日18時)
第1位
◆W杯手配のツール・アフリカ、連絡不通に−人数不明、JATAなど注意喚起(10/04/30)
第2位
◆日本航空、国際線11地点から撤退へ、座席供給量4割減に−羽田線就航も(10/04/28)
第3位
◆TAM航空、東京事務所を開設−スターアライアンス加盟で販売拡大ねらう(10/04/28)
第4位
◆カタール航空、成田/ドーハ線に就航−関空経由でデイリー運航(10/04/28)
第5位
◆日本旅行、中国発の訪日医療観光が好調、目標上方修正も(10/04/28)
第6位
◆全日空、2期連続の最終赤字、10年度は国際線強化で黒字化へ(10/04/30)
第7位
◆MICEケーススタディ:インセンティブ「日本アルコン株式会社」(10/04/28)
第8位
◆バンコクの渡航情報引き上げ、情勢緊迫化で−ツアー催行の判断は分かれる(10/04/26)
第9位
◆卒業旅行レポート:タイ、チェンマイ、ラオス12日間、自由旅行のケース(10/04/27)
第10位
◆成長戦略会議、工程表で重点項目整理−関空・伊丹の経営統合も提案(10/04/30)
さて、今週の1位はワールドカップ南アフリカ大会にあわせインターネット上で現地ツアーなどを販売していた業者「ツール・アフリカ」が、代金を受け取った後に連絡が取れなくなっている問題についてのニュースが入りました。情報が少なく、現時点で詳細に考察することは困難ですが、個人的に旅行業界のイメージ悪化を懸念しています。この業者はどうやら旅行業登録をしていないようなのですが、普通の消費者にとってはツアーや宿泊の手配を受け付ける業者であれば、旅行業登録の有無などあまり関係ないでしょう。一般報道ではその差を詳細には伝えないでしょうし、結果的に「旅行会社が消費者をあざむいた」ような印象が生まれかねません。
実際には旅行業登録をしていなければ弁済業務保証金もなく、消費者を保護する仕組みがありません。逆にいえば旅行会社であること、つまり旅行業登録をしていることは消費者にとっての安心感につながるわけですから、旅行会社の強みといえます。もちろんこの安心感を逆手にとるような会社など論外ですが、世界のどこにいてもウェブサイト一つで商売ができる状況の現在、そして消費者を守るべき旅行業法がこうした状況に追いついていない現在、旅行業界として「旅行会社の安心感」を打ち出す活動があって良いように思います。
今週はこのほか、JLの路線再編の記事にもアクセスが集中しました。これはサンパウロやアムステルダム、ブリスベン、デンパサールなど7地点からの追加撤退を含むもので、ちょうど3位にTAM航空(JJ)が東京事務所を開設し、NHとの共同運航でサンパウロ線の就航をねらおうとする記事と対照的な内容です。ゴールデンウィークの座席数でもJLは21.6%減、NHは1.6%増となっています。羽田空港の拡張まで半年を切るなど日本の空は激変のさなかにありますが、2社の今後の展開から目が離せません。(松本)
▽日刊トラベルビジョン、記事アクセスランキング
(2010年4月第5週、5月第1週:4月26日2時〜5月7日18時)
第1位
◆W杯手配のツール・アフリカ、連絡不通に−人数不明、JATAなど注意喚起(10/04/30)
第2位
◆日本航空、国際線11地点から撤退へ、座席供給量4割減に−羽田線就航も(10/04/28)
第3位
◆TAM航空、東京事務所を開設−スターアライアンス加盟で販売拡大ねらう(10/04/28)
第4位
◆カタール航空、成田/ドーハ線に就航−関空経由でデイリー運航(10/04/28)
第5位
◆日本旅行、中国発の訪日医療観光が好調、目標上方修正も(10/04/28)
第6位
◆全日空、2期連続の最終赤字、10年度は国際線強化で黒字化へ(10/04/30)
第7位
◆MICEケーススタディ:インセンティブ「日本アルコン株式会社」(10/04/28)
第8位
◆バンコクの渡航情報引き上げ、情勢緊迫化で−ツアー催行の判断は分かれる(10/04/26)
第9位
◆卒業旅行レポート:タイ、チェンマイ、ラオス12日間、自由旅行のケース(10/04/27)
第10位
◆成長戦略会議、工程表で重点項目整理−関空・伊丹の経営統合も提案(10/04/30)