HIS、トラベルワンダーランド新宿本社をリニューアル、最新システムを導入

  • 2010年5月7日
 エイチ・アイ・エス(HIS)は5月6日、トラベルワンダーランド新宿本社をリニューアルオープンした。従来は1、3、9階の3フロアで展開していたが、1、9階に集約。エグゼクティブフロアを拡充したほか、銀座ヴィヴァレット内の音楽鑑賞デスクを移設。また、海外支店スタッフと直接対話できるテレビ電話や、リアルタイムで航空券の価格を表示する大型デジタルボードなどの新システムを導入し、来店者によって異なる様々な要望に的確に応えるとともに、より便利で分かりやすいサービスをねらった。

 1階は海外自由旅行専門のフロアとし、海外航空券や海外パッケージツアーの方面別カウンターに加え、スポーツイベント、鉄道、語学研修、エコツーリズムなどの目的別カウンターを設置。一方、9階にはエグゼクティブセクションと海外ウェディングのアヴァンティ&オアシス、音楽鑑賞デスク、クルーズ専門店のクルーズプラネットを設けた。エグゼクティブセクションでは、HISでは最大となる約330平方メートルのラウンジを開設している。

 新システムのうち、テレビ電話では、パンフレットの情報や販売スタッフの説明だけでは解消できなかった来店者の疑問に対して、海外支店の営業時間に応じて現地スタッフがその場で答えるようにする。また、航空券の価格を表示するデジタルボードでは、航空会社の直販強化、PEX運賃の増加といった環境のなか、頻繁に変動する航空券の価格を瞬時に反映する。

 このほか、店内に設置したタッチパネル式モニターに、間際の空席状況を反映した海外ツアーを最新の旅行代金で表示するシステムも導入。パンフレットの印刷時間や制作費用を削減するとともに、ツアー造成と同時に新商品、新価格を即時に反映し、すばやく閲覧できるようにする。HISでは、将来的にカウンターにもタッチパネルを設置し、より迅速に来店者にあった商品、価格を提供する体制を検討しており、今回の導入はこのための検証も兼ねる。また、この方向性にあわせて、従来のパンフレットを用いた販売手法を見直し、最終的にはパンフレットを廃止することも視野に入れているという。