スペイン、パラドールの多様性と質の高さをアピール−利用者2桁増めざす

  • 2010年2月25日
 スペイン政府観光局は2月24日、国営ホテルチェーンであるパラドールの観光ミッション来日にあわせてセミナーを開催し、他のホテルチェーンとは異なる多様な魅力やサービスの質の高さを紹介した。同局日本・韓国・台湾地区局長のイグナシオ・ドゥカセ氏は、「2009年は困難な状況だったが、8月以降日本人訪問者数は増え、2010年はより多く訪れると確信している」と挨拶し、「パラドールはスペイン訪問へのもっともすばらしい動機づけになる」と期待を示した。

 現在、パラドールの外国人利用者の多くはイギリスやドイツ、フランスなどからで、日本人は6番目。アジアではもっとも多いシェアを誇っている。パラドールの営業本部長を務めるカルロス・アベラ・ピカソ氏は、「日本人はスペインの文化や歴史に興味のある人が多い。そういう人に宿泊してもらいたい」と述べ、今後も業界向け、一般消費者向けのイベントやプロモーションを通じて認知向上、利用者数の増加につなげるねらいだ。2009年は日本人利用者が前年と比べて17%増加しており、2010年度も前年比15%から17%増をめざす。ターゲットとしては、「FITやパッケージツアー利用者などレジャーがメイン」と話しており、旅行会社向けに通年で割引料金や、宿泊のほか屋外でのアクティビティと組み合わせたプランも提供している。

 また、当日はパラドールのシェフも来日し料理のデモンストレーションをおこなうとともに試食会も実施。ピカソ氏は、「料理の実演や試食を通じてパラドールの品質の高さを感じてもらえれば」と語った。このほか、パラドールの日本総代理店を務めるイベロ・ジャパン取締役社長三上優氏が各地のパラドールを紹介。例えば、「オンダリビア」は地元においしいレストランが多く唯一レストランを有していないといい、パラドールが各都市の歴史や土地柄、文化などと強く結びついていることにより画一的にならない魅力を持つことを訴えた。




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