ガルーダ・インドネシア航空、インバウンドに本腰、中部発旅程で需要喚起へ

  • 2010年1月12日
 ガルーダ・インドネシア航空(GA)日本支社はインドネシア発のインバウンドプロジェクトに乗り出した。GAの搭乗客は約9割が日本人。ただし、運航日によって日本発ツアーの少ない日には搭乗率が低くなることから、双方向の需要を獲得することで搭乗率を高め、安定した座席供給と供給増加をはかる。今回のプロジェクトを通じ、平均搭乗率70%以上と、プロジェクトの中心となる中部発着で毎月160名程度の訪日インドネシア客の取扱いを目標とする。

 プロジェクトではあえて従来の訪日旅行のルートとなる東京発着、大阪発着以外の中部発着となる高山、金沢、立山、黒部などを周遊するルートを提案。東京や大阪を組みあわせも可能であるとし、さらなる需要の喚起をねらう。昨年11月末にはインドネシアの旅行会社やメディア計29名を招聘した視察ツアーを商談会を実施。雪や世界遺産をはじめとする歴史文化の観光素材が好評で、「ジャパン・アルペン」というブローシャーを作成するなど、すでに10社で旅行商品が販売されているという。

 インドネシアでは国内の好景気を受け、観光目的の出国者が増加する傾向にあり、2008年の訪日インドネシア人数は前年比3.8%増の6万6593人、このうち観光客数は5.4%増の4万494人となっている(JNTO発表値)。同プロジェクトの推進役となるGA中部支店の水津氏によると、インドネシアは人口が約2億3000万人と世界で4番目に多く、そのうち富裕層がヨーロッパやオーストラリアへ旅行をしている。この旅行意欲を日本に向けさせるよう需要喚起に努め、渡航者獲得につなげる考えだ。