旅館数 1年で1449軒減って5万846軒に

 厚生労働省はこのほど、2008年度(09年3月末現在)の旅館ホテル数をまとめた。それによると旅館(営業数)は前年より1449軒減って50846軒(2・8%減)、ホテル(営業数)は161軒増えて9603軒(1・7%増)だった。

 旅館は80年度の83226軒をピークに28年連続で減少、ホテルは調査を開始した65年の258軒から43年連続で増加している。

 調査では毎年、旅館ホテルや公衆浴場のほか、映画館などの興行場、理美容、クリーニング店など生活衛生関係の施設について都道府県別に営業数などをまとめている。

 旅館、ホテルに簡易宿所、下宿を含めた旅館業全体では1・3%減の84411軒。旅館業ではホテルとともに、簡易宿所が数を増やしているのが目立つ。簡易宿所は前年度より150軒増え23050軒で3年連続の増加となった。
 簡易宿所とは、宿泊する場所を多人数で共有する山小屋やユースホステルなどの営業形態を指すが、簡易宿所営業の許可で営業している民宿やペンションも多い。下宿(営業)は17軒減って912軒だった。

 旅館、ホテルの増減を見ると、旅館は前年度の1811軒減に比べ減少数が縮小した。ホテルは前年度の262軒増ほどは増えなかった。

 旅館の客室数は80万7697室で、1軒当たりの平均客室数は15・9室(0・2室増)。 ホテルの客室数は78万505室で、1軒当たり81・3室(0・1室増)だった。

 都道府県別では、旅館の数は静岡県3661軒(76軒減)、北海道2844軒(59軒減)、長野県2832軒(70軒減)、新潟県2453軒(70軒減)、三重県1822軒(81軒減)がトップ5。

 ホテルの数は東京都691軒(3軒減)が最も多い。以下、北海道660軒(7軒増)、長野県535軒(5軒減)、兵庫県402軒(10軒増)、埼玉県369軒(5軒増)の順。旅館、ホテルとも上位は前年度と同じ顔ぶれ、同じ順位だった。

 簡易宿所は長野県3411軒(28軒減)、北海道1411軒(6軒増)、山梨県1225軒(34軒減)、静岡県1102軒(1軒減)、東京都1001軒(22軒減)がトップ5。

 公衆浴場は一般公衆浴場(銭湯)が275軒減って5734軒。健康ランドやサウナ、スーパー銭湯などその他の公衆浴場が6軒増えて22789軒だった。


情報提供:トラベルニュース社