JALスカイチーム移籍、大韓航空とのすみわけ不可能−AAアジア太平洋社長

  • 2009年12月7日
 アメリカン航空(AA)アジア太平洋地区社長のテオ・パナジオトゥリアス氏は12月4日、日本航空(JL)の再建支援について説明会を開催し、JLがスカイチームに移籍した場合、スカイチームとしてJLと大韓航空(KE)のバランスを取ることは不可能と語った。デルタ航空(DL)がすでにKEとATIを取得していることを踏まえたもので、成田をハブとするJLと仁川をハブとするKEが同じアライアンスとなった場合、「JLとKEのどちらに優先順位を与えるのか。どのトラフィックをどちらに割り当てるのか」と指摘した。

 その上で、DL側の提案では「すべてのリスクがJLにかかっている」と強調。例えば「JLとDLではATIを認められない可能性が非常に高いが、DLはすでにKEと提携しており、JLとのATIが却下されても仁川という別の選択肢が残る」とし、「DLはこの点を説明していないが、JLにとって、あるいは日本の国益にとって考えなければならない問題」と訴えた。

 また、DLが欧米からの送客数をAAの4倍にできると主張していることに対しては、「質は量より重要」と言及。「太平洋線において、我々は1マイルあたりの売り上げがDLよりも6%から7%高い。我々はシカゴやダラスを持っているが、ソルトレイクシティやミネアポリスよりも重要な市場だ」と語った。


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