フェアモント・ラッフルズ、拠点網を拡大−旅行会社との関係強化を重視

  • 2009年11月5日
 フェアモント・ラッフルズ・ホテルズ・インターナショナルのグローバルセールス副社長マーク・サーゴット氏と、グローバルセールスのアジアパシフィック担当エグゼキュティブ・ディレクターの谷中秀樹氏が来日、現在の状況や3ブランドの運営方法、今後の方針を語った。同社はフェアモントホテルズ&リゾーツ、ラッフルズホテルズ&リゾーツ、スイスホテルズ&リゾーツを運営している。

 現在、3ブランドをあわせて世界29ヶ国に94のホテル、合計2万5800室を展開している。同社ではグローバルセールス部門、開発部門、経理部門などは共有するものの、3ブランドの特色を維持し、消費者にそれぞれ別のホテルとして映るよう、マーケティング活動は各ブランドごとに実施している。サーゴット氏は「各ブランドの特色やポジショニングが違うので、提供するプロパティの幅が広い。お客様のニーズに的確に答えることができ、満足度も向上していると思う」と、3ブランドを販売する同社のメリットを語った。

 今後は2013年をめどに、世界44ヶ国に129軒まで拡大する予定。これまで、フェアモントはカナダ、ラッフルズはアジア、スイスホテルはヨーロッパでの展開というイメージが強いが、新たな計画ではフェアモントはヨーロッパやアジア地域、中東を中心に展開、ラッフルズは北米とヨーロッパ、スイスホテルは北米と、各ブランドのイメージが少ない地域を中心に進出していく方針だ。そのため、サーゴット氏は各プロパティが幅広いデスティネーションにあることを「重要市場のひとつである日本に、しっかりと認知してもらう必要がある」と課題をあげる。日本からの予約の大多数が旅行会社経由であることから、旅行会社との関係をさらに強化していく考えだ。谷中氏は「双方にとってwin/winになる関係をめざしたい」と話した。